就職に失敗した時はどうしたらいい?就職に失敗する要因と失敗しないための対処法

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就職活動に取り組むとき、多くの人が頭のどこかで「もし失敗したらどうしよう」と不安になりますよね。

でも、失敗を過剰に怖がる必要はありません。むしろ、失敗はあなたが成長するための大切なチャンスです。
このコラムでは、就職の失敗をポジティブにとらえ、次に進むための考え方と方法をわかりやすく紹介していきます。

就職の“失敗”を再定義する

新卒枠で内定ゼロでも失敗じゃない

日本の就職活動では、多くの大学生が「新卒」という特別なタイミングで企業に応募します。新卒一括採用と呼ばれ、大学を卒業する直前の時期に多くの会社が一斉に採用活動を行うスタイルが、今でも一般的です。
だからこそ、「新卒のうちに内定がもらえなかったらどうしよう」と焦る気持ちが強くなりやすいのです。

でも、たとえ新卒のときに内定がゼロでも、それがあなたの人生のすべてを決めるわけではありません。内定を取れなかったことは、単に「その時点での企業とのマッチングがうまくいかなかった」というだけの話です。あなたの価値が下がるわけでも、未来が閉ざされるわけでもないのです。

今では、第二新卒採用や既卒採用といった道も広がっています。
第二新卒とは、入社してからおおむね3年以内の若手社員を指します。もし一度会社に入ったものの「やっぱり違った」と思って辞めた場合でも、第二新卒として新しい道を探すことができます。
また、既卒とは、大学を卒業してからすぐに就職せず、何らかの理由で時間が経った人たちを指します。以前は「既卒は不利」と言われることもありましたが、今では企業側も既卒者にチャンスを与えることが増えています。社会の働き方や価値観が多様化しているからです。

つまり、新卒のときに内定が取れなかったとしても、それは「やり直しがきかない失敗」ではありません。むしろ、自分の弱点や本当にやりたいことを見つめ直すきっかけになります。そして、それを次に活かせる人が、最終的には本当に自分に合った仕事に出会うことができるのです。

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ミスマッチ退職や自己都合退職も含む広義の「失敗」

次に、「せっかく内定をもらって入社したのに、会社を辞めてしまった場合」について考えてみましょう。
日本では、長くひとつの会社に勤めることが美徳とされる文化がありました。そのため、早期退職を「失敗」と感じる人も多いです。でも、本当にそうでしょうか?

もちろん、すぐに辞めることにはリスクもあります。履歴書に空白期間ができたり、「すぐ辞めた人」というレッテルを貼られる心配もあるでしょう。
でも大事なのは、「なぜ辞めたのか」をしっかり説明できるかどうかです。
たとえば、

・自分のキャリアビジョンと合わなかったから
・健康を損なうリスクがあったから
・もっと成長できる環境を求めたから

というように、前向きな理由で行動したと伝えられれば、それは失敗ではなく「前進」だと相手に伝わります。

さらに最近では、企業側も「ミスマッチを引きずるより、早めに軌道修正するほうが賢い」という考え方を持つところが増えてきました。社会全体が、「一度の就職で全てが決まるわけではない」という方向に少しずつ変わってきているのです。

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よくある就職・キャリア初期の失敗ケース20選

就職失敗ケース1. フリーターになる

就活がうまくいかず、卒業後にアルバイト中心の生活に。長引くと正社員への道が難しくなることも。

就職失敗ケース2. ニート状態になる

精神的な疲れや自信喪失から、しばらく就職活動を休止してしまう。期間が延びるほど社会復帰が大変に。

就職失敗ケース3. 卒業留年

就活の再挑戦を目的に、意図的に大学の卒業を遅らせる。計画的に行動しないと、ただ時間だけが過ぎてしまうリスクあり。

就職失敗ケース4. 就職浪人

一度卒業してから就職活動を続ける道。社会との接点を失わないよう、インターンやアルバイトなども活用すると◎。

就職失敗ケース5. 目的が曖昧な大学院進学

キャリアに直結しないまま進学すると、後で「結局就職できない」という問題に直面することも。

就職失敗ケース6. 目的、準備不足の海外留学

語学やスキルの習得を目指して出発したものの、事前リサーチ不足で得られる成果が少ない場合も。

就職失敗ケース7. なんとなく就職

「周りが就活しているから」と焦って適当に会社を選ぶと、入社後にミスマッチを感じやすい。

就職失敗ケース8. 大手病にかかる

有名企業にこだわりすぎて、内定が遠のく。もっと自分に合う企業を見逃してしまうことも。

就職失敗ケース9. 業界・企業研究が甘い

表面的な情報だけで受けたために、面接で深堀り質問に答えられず落選するパターン。

就職失敗ケース10. エントリーシートの質が低い

ありきたりな文章やミスが目立つESでは、書類選考を通過できないことが多い。

就職失敗ケース11. 面接対策不足

面接で何を聞かれるか予測できず、うまく答えられずに終了。練習不足がバレやすい。

就職失敗ケース12. 自己分析が浅い

「自分の強み・弱み」を正しく理解していないと、志望動機にも説得力が出ない。

就職失敗ケース13. 第一志望だけに全力投球

ひとつの企業に絞りすぎて、そこに落ちたときに立ち直れなくなる危険性あり。

就職失敗ケース14. 内定後辞退できない

「断りづらいから」という理由で、本意ではない企業に入社してしまい、後悔することも。

就職失敗ケース15. 入社後すぐに早期退職

想像していた仕事や社風と違い、短期間で辞める決断をする。次の就職活動で理由をきちんと説明できるかがカギ。

就職失敗ケース16. ブラック企業に入社

情報収集不足で劣悪な労働環境の会社に入ってしまい、心身ともにダメージを負うケース。

就職失敗ケース17. インターン経験を活かせない

インターンシップで得た経験を就活にうまく結び付けられず、アピール材料を無駄にしてしまう。

就職失敗ケース18. 資格取得だけに頼る

資格を取ることに集中しすぎて、実際の企業研究や面接対策がおろそかになる。

就職失敗ケース19. オンライン面接への対応ミス

音声トラブルや環境整備不足で、リモート面接が失敗に終わる例も増えてきている。

就職失敗ケース20. 不安から動き出しが遅れる

「失敗したらどうしよう」と考えすぎて、エントリーや面接のチャンスを逃してしまう。

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就職失敗に至る主な5大要因

就職活動がうまくいかないとき、そこにはいくつか共通した原因があります。
ここでは、特に多くの人がつまずきやすい「5つのポイント」を、わかりやすく、そして具体的に解説していきます。

【就職失敗に至る主な5大要因】

・自己分析不足
・形だけのエントリーシート(ES)形だけ
・業界・企業研究の甘さ
・大手企業志向にこだわりすぎる
・失敗を恐れて動き出しが遅くなる

就職失敗の要因1. 自己分析不足

就職活動のスタート地点は、自分自身を知ることです。
「自分がどんなことに興味を持ち、どんな強みを持ち、どんな働き方をしたいのか」をしっかり理解していないと、闇雲に企業を探してもなかなかうまくいきません。

自己分析が足りないと、

・エントリーする企業がバラバラになる
・面接で「なぜこの会社を志望するのか?」という質問に答えられない
・入社後に「なんか違う」と思って早期退職する

といったリスクが高まります。

自己分析は、過去の経験を振り返ったり、価値観を整理したりする作業です。
「なぜあの活動が楽しかったのか?」「どんなときにやりがいを感じたのか?」など、自分にたくさん質問を投げかけて、本音を引き出していきましょう。

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就職失敗の要因2. 形だけのエントリーシート(ES)

エントリーシートとは、企業に自分をアピールするための最初の書類です。
でも、「とりあえず書けばいいや」と思って適当に作ったエントリーシートは、すぐに見抜かれてしまいます。

中身のないESは、

・ありきたりな言葉だけで個性がない
・志望理由が浅く、企業への熱意が伝わらない
・実際のエピソードが弱く、説得力に欠ける

といった欠点があります。

大切なのは、「なぜこの企業なのか」「なぜこの仕事をしたいのか」を自分の言葉で具体的に書くことです。テンプレート通りではなく、自分自身のストーリーを語ることが、読み手に響くESにつながります。

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就職失敗の要因3. 業界・企業研究の甘さ

「なんとなくこの会社知ってるから」「人気企業だから」
そんな理由だけで志望してしまうと、面接での受け答えが浅くなりがちです。

業界研究や企業研究が甘いと、

・面接官からの深い質問に答えられない
・会社の求める人物像にマッチできない
・入社後に「思っていた仕事と違った」と後悔する

という結果になりやすいのです。

業界研究では、「その業界全体の動きやトレンド」「課題や将来性」などを調べることが大事です。
企業研究では、「企業の理念・ビジョン」「主力商品やサービス」「働いている人たちの雰囲気」まで掘り下げておくと、面接でも自然な受け答えができるようになります。

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就職失敗の要因4. 大手企業志向にこだわりすぎる

「せっかく大学まで行ったんだから、大手に入らなきゃ」
そんなプレッシャーを感じる人も多いですが、大手企業にこだわりすぎると、かえって就活が苦しくなります。

大手志向に偏ると、

・応募できる企業数が極端に少なくなる
・倍率が高く、競争が激しいため内定が遠のく
・本当は自分に合った中小企業やベンチャー企業を見逃してしまう

というデメリットがあります。

大手企業だけが良い会社とは限りません。
中小企業でも成長できる環境や、自分にぴったりの社風を持った会社はたくさんあります。
視野を広げることが、結果的に「自分らしい働き方」につながるのです。

就職失敗の要因5. 失敗を恐れて動き出しが遅くなる

「失敗したくない」「恥ずかしい思いをしたくない」そんな気持ちから、なかなか行動に移せない人もいます。

でも、就職活動は「動いた人がチャンスをつかむ」世界です。エントリー数も、面接の経験も、行動した分だけ積み上がります。

動き出しが遅くなると、

・受けられる企業が減る
・面接の練習をするチャンスが減る
・自信がなくなってさらに動けなくなる

という悪循環に陥りがちです。

失敗を恐れる気持ちは誰にでもあります。でも、失敗を経験するからこそ、次はもっと上手くできるようになります。
早めに一歩踏み出して、小さな成功体験を積み重ねることが、就活の最大のコツです。

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数字で見る就活の“失敗→成功”のリアル

就職活動で失敗すると、どうしても「もう自分はダメだ」と落ち込みがちです。
でも、実際のデータを見てみると、「一度の失敗」で終わる人はほとんどいません。
多くの人が、少し回り道をしながらも、自分に合った道を見つけて成功しています。

1. 既卒者の就職内定率は意外と高い!

マイナビキャリアリサーチの調査によると、大学卒業後に就活を続けた既卒者のうち、約5割以上が内定を獲得していることがわかっています(※2023年時点)。
もちろん、現役の新卒よりはやや苦戦することもありますが、きちんと活動を続ければ半数以上が正社員の仕事を得ているのです。

つまり、卒業後に内定がなかったからといって、「もう終わり」なんてことは全然ありません!

2. 留学・大学院進学組のその後の成功率

また、海外留学や大学院進学を選んだ人たちも、帰国後や修了後にしっかりキャリアを築いているケースが多いです。

文部科学省のデータによると、大学院修了者の就職率はなんと約95%。
特に、理系や専門性の高い分野では、大学院での経験が強みとなり、就活で有利に働く傾向があります。

留学経験者についても、外資系企業やグローバル展開している日本企業において語学力+国際経験が高く評価されるケースが増えています。

3. 早期退職後のリカバリーも可能!

3年以内に最初の会社を辞めた人たちも、再就職で成功している例はたくさんあります。
リクルートの調査によれば、早期退職後の再就職率は約70%以上に達しています。

早期退職をしたとしても、「なぜ辞めたのか」「次はどんな会社で働きたいか」をしっかり整理していれば、きちんと再チャレンジできるのです。

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就職の失敗は「終わり」ではなく「始まり」

就職活動でつまずいたとき、多くの人は「自分にはもう未来がないのかもしれない」と不安になります。
けれど、このコラムで何度もお伝えしてきた通り、失敗は決して人生の終わりではありません。

今は苦しくても、きっといつか振り返ったとき、今日の失敗があなたの成長に欠かせない一歩だったと気づく日が来ます。

大事なのは、
「失敗を恐れず、行動を続けること」
「自分を信じて、一歩一歩前に進むこと」です。

たとえ小さな進歩でも、それは確かにあなたを未来へ近づけています。
焦らなくてもいい。周りと比べなくてもいい。
あなたには、あなたにしかない道があります。

どうか、自分のペースで、自分らしいキャリアを築いていってください。
そして、必要なときは、誰かに頼ってもいいんです。ひとりで頑張りすぎなくていいんです。

失敗を経験したあなたには、これからどんな困難も乗り越えていけるだけの力が、すでに備わっています。

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