心地よいキャリアを築くために〜キャリアコンサルタントの実体験から学ぶ〜

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オンラインで会話するだけで自分のポートフォリオが作成できる「しゃべりお」では、国家資格キャリアコンサルタントに無料でキャリア相談できるだけでなく、自分の強みを探してもらえたり、キャリアプランを一緒に考えてもらえたりもできます。

キャリアコンサルタントと一括りに言っても、それぞれ異なる価値観、異なるバックグラウンドの人がたまたま同じ資格を有しているということに過ぎません。

自分にとってベストな相談相手を探すためには、その人がどのようなキャリアを歩んできたのか、どんな悩みや壁を乗り越えてきたのか知ることも重要なのではないでしょうか?

今回は、「しゃべりお」において今一番相談件数が多い芦田七海さんご自身のキャリアを紐解きながら、キャリアコンサルタントとして大切になさっていることを伺います。

悩みに寄り添う仕事を目指して

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ー芦田さんの現在のお仕事について教えてください。

芦田七海さん:現在は、フリーランスとして、前職の経験を活かして営業代行や採用代行のお仕事とキャリアコンサルタント〜キャリアコンサルタントのお仕事を並行して行っています。

この7月までは、大手人材会社に大学卒業後5年間勤務していました。

ちなみに今、しゃべりおで同じくキャリアコンサルタントとしてユーザーの相談に応じている見上さんは前職の同期でした。

 

ーキャリアコンサルタントの資格はどのような想いがあって取得されたんですか?

芦田七海さん:元々はスクールカウンセラーという仕事に興味を持っていて、就活の時にその資格について調べている過程の中でキャリアコンサルタントの資格を知って、取得について具体的に考えるようになりました。

スクールカウンセラーは、相談者が児童や生徒で活躍の場が学校という限定された場所なのに対して、キャリアコンサルタントは学生から若手社会人やシニア世代まで幅広い層に対するサポートが実現できるということもあり、いつか取得したいと思うようになりました。

 

ー誰かの悩みに寄り添うお仕事に興味を持たれたのはどのようなきっかけだったのですか?

芦田七海さん:スクールカウンセラーという仕事に興味をもったのは、幼馴染が中学の時に一時不登校になってしまったときに、「私がなにがしてあげられたことがあったんじゃないか」と責任を感じてしまったことがあったんです。

彼女とは今でも仲良くしているのですが、その当時スクールカウンセラーに彼女が相談して力になってもらった、という話をあとから聞いて、そんなふうに人の悩みに寄り添って支えてあげる仕事があるんだと知ったことから興味を持つようになりました。

 

人がキャリアと出会う現場を目指し人材業界へ

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ー実際にはそこからすぐに資格取得ではなく、大学卒業後まずは大手人材会社に就職されましたよね。

芦田七海さん:父親の影響で営業職に興味があったんです。

「どんなにいいものが作れたとしても、営業がいないと売れないから、営業という仕事はすごく重要なんだ」という話を父から聞いていたのがまずあって。

さらに、父親自身はあの世代としては珍しく、終身雇用的な働き方ではなく、キャリアチェンジを重ねながらスキルアップしていき最終的には起業して、日本全国だけじゃなくて海外でも仕事をするようになっていったような人で。

年を追うごとに仕事が楽しくなっていると活き活きと活躍する姿を間近で見ていて、そういう働き方ができる人がもっと増えたらいいなと思うようになったことから、まずは人材業界に営業として身を置いてみようという意思を固めました。

キャリアコンサルタントの資格を取得して、キャリア相談に乗れるようになることを見据えた上で就職先としては、働く人が動いている市場そのもので経験を積むこと、そして自分自身がそこで戦えるスキルを得る必要がある、そんなふうに考えて進路を決定しました。

 

ーそのような意思の下、大手人材広告会社に入社された訳ですがどんな日々を過ごされたのですか?

芦田七海さん:さまざまな人のキャリアに関わりたいと思っていたので、人材紹介事業に関わりたいと思っていたのですが、実際に配属されたのは転職媒体の営業でした。

元々私自身が「人のために頑張りたい」というホスピタリティ精神が強いタイプだったので、法人向けの営業という仕事で成果を上げられるようになるまで、随分苦労しました。

ただ、ある先輩が私のことをすごく気にかけてくれて、その人から「七海は不器用でセンスはないけれど笑 素直で一生懸命頑張ることができる人だから大丈夫だよ」という言葉を貰って、もうちょっと頑張ってみようという気持ちになることができたんです。

その後、その先輩が直属の上司になって「目先の数字のこと以上に大切なのは、そもそも何のためにここで働くのかという目的だよね」と気づかせてくれて。

人材紹介事業に携わるために自分がどんな経験を積んで、どんな実績が必要なのかを毎月1回面談を通して、一緒に寄り添って考えてくれたので、とても励みになりました。

 

念願の仕事で直面した新たな課題

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ー芦田さんご自身もその上司の方に、自分のキャリアをサポートして貰った経験があったんですね。

芦田七海さん:そうですね。
そこから徐々に成果も上がるようになって、数字に繋がることが増えてきて、より自信がつくようになりました。

ゆくゆくは上司や会社を頼らずに自分の力だけで営業できるようになりたいという想いもあったので、他のメンバーなら上司に同行してもらうような場面であったとしても、私の意思を尊重して、自分一人で商談する経験もたくさん積ませてもらいました。

そうやって、その上司に見守られながら、自分のやり方を模索させてもらえたことで自分なりのやりがいを発見できるようになるまでになりました。

その結果、最初は3年くらい頑張ったら、次のステップに進もうと思っていたのが、4年半転職媒体の営業を続けるに至りました。

ちょうど3年目の時に新型コロナウィルスが蔓延し始めてたことで、業界全体が被ったダメージによって、自分の実績も降り出しに戻ってしまったような感じがして。

数字が落ちたまま辞めるのではなく、惜しまれるぐらいの成果を出して辞めたいという自分のプライドみたいなものがあったのだと思います。

 

ーそこから念願の新卒向けの人材紹介事業を行う部署へ異動されましたけど、やってみていかがでしたか?

芦田七海さん:大変でしたね笑

それまでは法人向けの営業(toB)だったのに対して、キャリアドバイザーという求職者と面談をして企業の求人を紹介する仕事はtoCなので、その感覚の違いが一番難しかったです。

キャリアアドバイザーの仕事も、事業としては求人企業の採用成功によって売上を得ているので、結局は営業なんです。

求職者のためを思いながら、営業としての成果を意識しなければならないので、今まで以上に困難に直面することが多い日々でした。

そんな中で、パートナーの転職やライフイベントによる影響で、自分の今後のキャリアについて新しい選択をする必要があり、1年ほどキャリアアドバイザーを経験した後にフリーランスとして独立することにしました。

 

自分らしさを自分で選ぶ

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ーフリーランスになるという選択自体への不安みたいなものはありませんでしたか?

芦田七海さん:前職のように、毎月の目標を追い続けていくスピード感溢れる環境というのは、決して自分が成果を上げやすい、いわゆる向いている仕事ではなかったように思います。

パワフルにガシガシやっているタイプではなかったにも関わらず、そんな環境の中で成果がなかなか上がらない時期を経つつも4年半勤め上げることができた。

結果はやり続けることでついてくるんだという、過去の経験から得た自信が後ろ盾になっていますね

まだ走り出したばかりなので、ここからたくさん経験を積んでいかないとなと思っています。

その上では、”しゃべりお”でキャリアコンサルタントとして経験を積むことができるのはとてもありがたいことですし、これまで様々な業界を見てきた経験も求職者の方の相談に乗る際に活かせるなと思っています。

 

ーどんな状況にあっても、ご自身の目指す姿を見据えてどんな経験が必要なのか、自分で自分の人生を切り拓いて来られたんですね。

芦田七海さん:そうですね。
今思えば、周りに合わせて何かを選ぶってことがあまり好きではなかったのかなと思います。

学生時代、ラグビー部のマネージャーをしたんですけど、それも自分ひとりでそこに飛び込んだんですよね。

元々、部活やりたくなくて全然活動してない軽音楽部に1ヶ月だけ入ってたんですけど、本当に暇でなんか家と学校の往復でつまんないなと思って。

女子の体育会系部活は、コミュニティに属していないと居場所がない感じが苦手だったので、それならどこかの部活でマネージャーやろうかなと思い立って。

当時は、ラグビー部のマネージャーがまだ居なかったのと、すべての部活にマネージャーの役割がある訳でもなかったので、面白そうだなと感じてやってみることにしました。

結局マネージャーになったことによって、自分も認知されるようになったので、自分のアイデンティティのようになりました。

あとはやはり父の影響も大きいかなと思います。

 

必要なのは資格以上に正しい支援ができる知識と情報

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ーずっと目指していたキャリアコンサルタントの資格を取得され、理想は叶えられたでしょうか?

芦田七海さん:自分の目指していた姿に近づいているな、という感覚はあります。

ただ、やはり資格をとっただけでは、全然足りていないというふうにも思いますね。

キャリアコンサルタントというのは国家資格ではあるけど、あくまでキャリアに関する相談に堂々と乗ることができる手段や道具の1つでしかなくて。

大事なのは知識量や市場感をどれだけ捉えられているかで、それは資格取得をするだけでは得ることはできないな、と感じています。

 

ーー改めてキャリアコンサルタントとしてお仕事をなさってみて、今目指したいキャリアコンサルタント像はどんな姿ですか?

芦田七海さん:キャリアコンサルタントは中立な立場でありつつも、相談者のことを支援する力が必要だと思っています。

相談するからには何かしらの納得感を得たいと思っているはずなので、例えばその方が志望する業界についての正しい知識を伝えることができるなど、たとえ1回の面談であったとしても、何かしらの気付きを与えられるような時間を生み出していけるキャリアコンサルタントでありたいと考えています。

実際に企業が求めているものはなんなのか、それを求職者にどのように伝えるのか、それぞれの業界のことを知り、最新の情報を手にしていないといけないと思っています。
自分が伝えられるものの質を上げるために、色んなところに足を運んで、社会の色んな事柄に触れるために行動しなければならない、それを常に意識しています。

 

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芦田さんは、採用する側の企業の声を直接受け止める経験を経ているからこそ、求職者との橋渡し役として、社会や市場においてキャリアコンサルタントがどんな役割を果たすべきか客観的に捉えることができている方です。

自分らしいキャリアを実現するためには、自分のありたい姿を明確にするだけではなく、どうしたらそれが受け入れられるのか、必要なスキルや経験も一緒に考える必要があります。
夢の扉を叩いて、門前払いを食らわないようにするためにも、正しい知識を持った頼れる存在にまず相談してみることが自分にとって心地よい生き方、働き方を実現するために重要なんだと感じました。

 

芦田 七海さん
あしだ ななみ|キャリアコンサルタント、フリーランス


愛知県生まれ。大学卒業後、大手人材広告会社に新卒入社し営業に従事。
その後、同社にてキャリアアドバイザーとして学生や転職者の相談や企業とのマッチングに携わる。
2022年にキャリアコンサルタントを取得し、フリーランスとして独立。
所有資格:国家資格キャリアコンサルタント

   
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