ジャイアンツ女子チームの宮本和知監督の言葉から読み取る!「未来につながる女子野球」とは

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5月某日、新潟県内で開催されたとあるトークセッションイベントへ参加してきました。
ゲストスピーカーは、読売ジャイアンツ女子チームの初代監督を務める、宮本和知監督!

実は、タレントや著名人のキャスティングサービスも提供している弊社、株式会社shabell。
今回のイベントは新潟医療福祉大学の新学部創設に伴うイベントにて、読売ジャイアンツ女子チームの初代監督、宮本和知さんをキャスティングさせていただきました。

この記事では、トークセッション内で宮本和知監督から語られたお話から「女子野球の可能性」についてフォーカスを当てて皆さんにご紹介します!

 

宮本 和知さん
みやもと かずとも|野球選手・野球指導者


1964年2月13日、山口県生まれ。下関工から川崎製鉄水島に進み、84年ロス五輪で金メダル。同年ドラフト3位で巨人入団。通算66勝62敗4セーブ、防御率3.60。97年に引退。2019年に巨人投手総合コーチに就任し、20、21年は投手チーフコーチ。22年は巨人球団社長付アドバイザー、女子野球アドバイザー、ジャイアンツアカデミー校長。左投左打。

   

 

女子野球は「とにかく元気!!」

2010年に開設されて2021年に活動休止してしまった女子プロ野球リーグ。宮本和知監督は開設当初から埼玉の女子野球チーム応援番組に出演しており、番組解説者という形で関わるなかで、女子野球のパワフルさや熱に魅せつけられていたのだとか。

しかし、その女子野球リーグがなくなってしまうという話を聞いた2019年。当時は、読売ジャイアンツ1軍のコーチをしていた宮本和知監督は、居ても立ってもいられず原監督に「女子野球をやりたい!(指導したい)」と直談判。元々、宮本和知監督から女子野球に対する想いを聞いていた原監督は、そのまま共に読売ジャイアンツのオーナーの元へ行き、宮本和知監督からオーナーへ直接女子野球に対する熱意を伝える機会を作った。

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宮本和知監督
オーナーを前に、緊張しながらも30分くらい女子野球への想いを熱弁したんです。するとオーナーは「わかった。でも新しいことをやるのは大変だぞ」とお話しくださいました。
この一言で、より覚悟を決めることができた気がします。簡単なことではない、けど精一杯やりきろう!と思いましたね!

さらに、宮本和知監督は女子野球の魅力に対してこう語る。

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宮本和知監督

女子野球はとにかく元気!一生懸命!
だからこそ、喜怒哀楽が激しい!涙だって多い!(笑)
常に女性アスリートとしての強さとパワーを感じますね!

 

女子野球選手は「とにかく努力家!!」

読売ジャイアンツ女子チームの選手たちが野球と向き合う姿はとても真面目で、痛い辛いなどの弱音を吐くことは滅多にない。その辛抱強さが、監督やコーチ陣としては時にくせ者であり、宮本和知監督は常に「不調などはチームのためにきちんと言ってほしい。無理しすぎることのないように」と選手たちに伝えている。
女子選手たちの辛抱強さについて、宮本和知監督はこんなエピソードも紹介した。

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宮本和知監督

読売ジャイアンツの女子野球選手として、最初に入団した4名の女子選手を連れて男子野球選手の宮崎キャンプに参加させてもらった時のこと。バッティング練習をしていると、とある女子選手の手が出血していることを発見。
「大丈夫か!?もうやめて手当てしなさい」というと、何事もないような表情で「大丈夫です!マメが潰れただけなので!」と言うんです。

日頃の練習でも「大丈夫か?」と聞くと、ほとんどの場合で「大丈夫です!」と返ってきます。これまで読売ジャイアンツ1軍という場所で指導してきましたけど、女子選手の忍耐強さには感服させられることばかりです。ある意味で手を焼いていますね(笑)

 

この忍耐強さが”女性特有”の痛みなどに対する強さなのかは分からないが、少なからず宮本和知監督が女子野球選手を指揮する上ではかなり意識しているポイントのようだ。選手たちが、無理に不調を抱え込んだりせずにプレーすることができるよう、トレーナーには女性を起用している。メンタル面も含めて、選手たちが本音を吐き出せてより最高のパフォーマンスを発揮できるよう、チーム全体で環境構築を心がけているそう。

 

女子野球から、つながる未来

“選手それぞれの居場所を見つけて、最適な場所に案内することが指導者の役目。選手自身が、自分は監督から何を期待され、任されているのかを分かっていれば、自ずと責任を持つことができる。責任を持てたら、人は頑張れる”

そう語る宮本和知監督は、ご自身の活動の中で少年野球チームの指導にもあたっているため、少子化や野球離れといった時代の変化を実感することも多いそう。球児たちの減少に歯止めをかけ、野球を未来に繋いでゆくには、「野球」というスポーツに対する理解をより多方面に広げ、男女問わず「子どもに野球をやってほしい/続けてほしい」と思う人を増やしていくことが重要である。
その未来に対して、いま”女子野球”はキーポイントとなるに違いないと宮本和知監督は見ている。

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宮本和知監督
私が指導する少年野球チームも最盛期は100人以上居たのに、今では30名くらいで、時代の変化を感じることはもちろんあります。しかし、一方で女子野球人口は増えているんですよ。
彼女たちが野球で思い描く夢の”舞台”を用意しなければいけないですし、野球選手として活躍することはもちろん、指導者などとしても羽ばたいていってくれたら、これはきっと野球界の底上げにつながる!と思っています。
将来、”父と子のキャッチボール”ではなく、”母と子のキャッチボール”なんて光景があちらこちらで見られるようになったら、嬉しいですよね!!

 

挑戦している時点で、大正解!

少年野球は、野球の楽しさに存分触れて欲しい時期ということもあって”長所を伸ばす指導”でいい。しかし、トップアスリートを目指す選手を育成する場合、短所(苦手)の克服にも向き合っていかせないといけない、と話す宮本和知監督。
その上で、苦手を克服するのは根気と気力と時間を要すること。すぐに飛躍しようとすると、ストレス過多となってしまう。
だからこそ、段階的な目標設定やマインドセットは重要だという。

最後に、宮本和知監督が語った言葉の中から、挑戦する若者に伝えたい”自分を信じること”のヒントにつながる言葉を紹介。

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宮本和知監督

失敗を恐れて挑戦をしないことは1番もったいないこと。チャレンジすることは、それ自体が大正解!

不安な時や緊張している時、人間の脳ってどうしてもネガティブなことを想像してしまいがち。そんな時は、自分の近くのものに集中して、いかに自分の世界に入っていけるか、成功イメージを強く描けるかが重要になってくる。

目標を見失いそうな時は、成功した先になにがあるのかを想像してみたらいい!

 

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例えば、試合で重要な局面を迎えてプレッシャーを感じている時や、いつもよりも調子が悪く不安を感じている時、ついつい監督やベンチ選手の動きが気になってしまったり、自分のところにボールが飛んでこないよう願ってしまうこともあるかもしれません。

そんな時、いかに邪魔な意識を排除できるか、自分と目の前のことに集中できるかがとても重要だと宮本和知監督はいいます。
有名な話である桑田真澄選手の”ボールと会話する”という方法は、集中力を高めるにはとても有効な手法で、トップアスリートには自分がリラックスしたり集中できるポイントがどこにあるのかを知ることが重要なのだそうです。

そして、何よりも”挑戦すること”が大事。

“女子野球は、「野球離れ」と囁かれる昨今、野球というスポーツの魅力を未来に繋いでゆく重要なキーとなる。
女子選手たちの活躍を通じて、野球に貢献していきたい”

宮本和知監督から語られた言葉に、そんな熱意を感じ、私自身も胸が熱くなるような感覚を抱きました。
shabellbaseとして、今後女性アスリートの生き方、中でも”女子野球とそこで活躍する選手たち”に注目をしていきたいです。

 

 

 

   
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