今回取材をさせていただいたのは、アイスホッケー日本代表選手として活躍されている三浦優希さんです。
三浦さんは「アイスホッケーは、一見カオスに見えますが、とても魅力的なスポーツです。氷の上で、スケートを履き、道具を使い、防具を身につけ、攻守の切り替わりが早くてスピード感がある激しいフィジカルコンタクトが必要なスポーツなんです。これがきっと他のスポーツとは異なるアイスホッケーならではの魅力なんだと思います」
と、笑顔でお話ししてくれました。
多くの人にとって“アイスホッケー”というスポーツはなかなか聞き馴染みがないかもしれません。
しかし、今回の取材はアイスホッケーを知っている人にも知らない人にも、三浦さんのアイスホッケーに懸ける情熱と愛情、そしてチャレンジする人を応援したいという気持ちがとても伝わるものとなっています。
決断した自分が一番の味方
ー日本を離れ海外でアイスホッケーだけで生きていくという決断を、高校2年生の時にした三浦さん。アイスホッケーのプロとして活躍したいと考えたきっかけはどんなものだったのでしょうか。
三浦優希さん:幼い時から父親の背中を見ていたんですが、僕の父親がアイスホッケーの選手として活動していました。
1998年の長野オリンピックで、日本代表選手として活躍していたんです。
それが僕にとって“アイスホッケー”を認識したきっかけでした。
活躍する父親の背中を見て、なんとなく「僕もアイスホッケーの選手になる」と思っていたんです。しかも、たまたまスケートリンクが実家の隣にあり、毎日スケートリンクで練習をしていました。
その後は海外で挑戦してみたいと思うようになり、通っていた高校を辞めて、海外に行きました。
ー若い頃に大きな選択をされたんですね。苦労や挫折はありましたか?
三浦優希さん:もちろん練習をしていれば上手くいかずにへこんだり、海外で生活する中で国や文化の違いから苦労することもあったりしました。しかし、アイスホッケーの選手になるということも、海外に挑戦するということも、自分自身が最終的に決断したんです。
選択に責任を持つことができたのは、自分自身で決断したからです。それが理由で、今でもアイスホッケーを好きでいられるし、頑張れているのかなと思います。
ー三浦さんは“選択”をした時に、どのようなお考えを持っていたのでしょうか。
三浦優希さん:多くの人から選択や決断についての相談をされることがあります。ただ、僕が一番大事にしているのは、“自分がどうしたいのかについて正直になること”です。熱いことを言いたい訳ではないですが、他の人が決めた道を進むというのは、責任を自分で取れないという選択をすることと同義だと思うんです。思うようにいかないと、環境や他人のせいにしてしまいます。
ただ、自分以外に責任転嫁するのはとても勿体ないと思うんです。なぜなら、頑張る原動力が決断した先で薄れてしまう可能性があるからです。自分が決断したことなら“決めたのは自分だしやり切らないとだよね”と考えられます。一番の味方を自分の中に作ることができるんです。なので、僕は高校を辞めるとか、活動拠点を変えるとか、最終的には自分で大きな選択をしてきました。
他人の選択に任せるよりも自分で選択する方が、覚悟の決まり方が違うというか。自分自身の原動力に繋がるんです。
自分の経験を多くの人に届けたい
ー三浦さんはTwitterだけでなくnoteを使って、ご自身の思いや考えをとても多く伝えられています。丁寧にご自身の思いや考えを言葉にするようになったきっかけはどのようなものだったのでしょうか。
三浦優希さん:大学2年生の夏にnoteを始めました。僕は今、ありがたいことにお仕事として大好きなアイスホッケーをプレーしてます。
たくさんの方の応援などのおかげで、このような経験ができていると思っています。それに、海外でアイスホッケーをすることや、自分の近くに憧れのプレーヤーがいる環境は当たり前のものではないと思っているんです。
だからこそ、自分の中だけで留めておくのではなく、自分の経験や見ている景色を、このような経験をすることが難しい人に対して伝えることが大事だと考えています。このような経験をしたくてもできない方たちの代わりに僕の経験を伝えていきたいという思いでいろんな発信をしています。
ー自分だけのものとして留めておかず、たくさんの人たちに伝えたいという思いから来ているんですね。
三浦優希さん:そうですね。また、情報発信のきっかけは、支えてくれる方々を強く意識したこともあったのが大きいと思います。海外に行くと決断したのは自分なのですが、実際に日本を離れると困難なことは多かったです。単純に、出場機会が少ないとか練習が上手くいかないというようなこともありましたし、国の違いや文化の違いからくる苦労もありました。
ただ、そんな苦しい時に周りにいる人たちが僕を支えてくれたんです。
乗り越えることができた経験の中には、チームメイトやホームステイ先の方、日本から応援してくれる方々がいたから向き合えたものもあります。
だからこそ、僕が夢を叶えようとする道のりを共有することで、夢が叶った時の喜びをみんなで共有できると思いましたし、恩返しができると思ったんです。
ーそんな三浦さんの今後の展望を教えてください。
三浦優希さん:まずアイスホッケー選手としてキャリアを重ねていきたいと思います。その中でNHLという北欧最高峰のアイスホッケーリーグに挑戦することと、オリンピックに日本代表を導くことを叶えたいなと考えています。
詰まるところ、いきなり結果が出たり、評価が上がったりすることはなくて、自分を作り上げていくのは一日一日の積み重ねが大事だと思っています。だからこそ、毎日をどのように過ごしてくかが大事だし、常に挑戦して山を登り続けることを大切にしていきたいです。
挑戦する人を応援したい
ー支えてくれる方々への愛情も、アイスホッケーに対する情熱も持ち続けて活動している三浦さんが“プロ”として登録しているshabell。どのような印象を、shabellのサービスについて持っているのか教えて下さい。
三浦優希さん:サービスの内容やデザインがとても魅力的だと思いました。今の時代、いろんなツールを使えば欲しい情報を得ることができ、誰でも簡単に情報を手に入れられる時代であると言えます。ただ、心配なのは手に入れた情報が正確なのかどうかとか、信頼できるかどうかという点です。
だからこそ、“その道で活動している人”の生の声を直接聞くことができるというのは、ユーザーにとってとても価値のあるものだ思うんです。信頼度も高いうえに、自分が憧れている人や、憧れている職業の道で活動している人からお話を聞けることもユーザーにとってとても価値あるものだと思っています。やはり、得られるものも人と人が直接話すことができると変わってくると思いますし、聞く側もより一層、自分の身になります。
実際に、shabellさんで働く方々もサービスを作るにあたってたくさんの挑戦をしていると思うんです。新しいサービスを作るということは、想像できない苦労があると思います。そんなふうに挑戦をしている人を応援したくなるんです。僕が毎日楽しくアイスホッケーをプレーできているのは応援してくれる方たちのおかげです。だからこそ、僕も挑戦している方々を応援したいと思っています。
なので、今回shabellへのプロ登録のお話をいただいて、純粋に応援したいという気持ちになりました。僕は今まで背中をたくさんの方々に押してもらいました。最後に決断するのは自分だったとしても、それまでの道のりでたくさんの方たちに応援してもらいました。僕はまだ現役とはいえ、僕自身が他の人たちの背中を押して恩返しをしていくことも大事だと考えています。
挑戦することはとても素敵なことだし、僕がするべきことは挑戦することの素晴らしさを伝えることだと考えているからこそ、shabellと共通点を感じ、応援したいと思いました。
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今回はプロアイスホッケー選手として活躍している三浦優希さんにインタビューをさせていただきました。
多くの方たちに支えられながら、ご自身で大きな決断をしてきた三浦さん。
アイスホッケーに対する情熱と、周りの方々への感謝の気持ちや恩返しの姿勢を感じました。
shabellbaseでは今後も多種多様なキャリアを築く方々を紹介しています。
あなたの夢探しやライフプランに役立つヒントを見つけてみてください。
- 三浦優希さん
みうら ゆうき|アイスホッケー選手1996年生まれ。東京都出身。 1998年長野五輪でアイスホッケー日本代表選手だった父の影響でアイスホッケーをはじめる。 東大和第二中、早実高にスポーツ推薦で入学するも2年で中退し、17歳で日本を離れチェコにアイスホッケー留学。 2016年秋より、米アマチュアリーグUSHL(ユナイテッド・ステイツ・ホッケー・リーグ)に参戦。年代別日本代表だけではなく、フル代表での経験もある。
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