仕事をしていると、「今日はどうしても行きたくない」「気分が乗らない」と感じる日が誰にでもあります。そんな時、どうやって上手に休むか悩む人も多いでしょう。しかし、理由が不自然だったり、頻繁にずる休みをしていると職場での信頼を損なうことになります。
では、ずる休みをする際に必要なことは何でしょうか?
それは、「相手に納得してもらえる理由を伝える」ことです。状況に応じた理由を考え、伝え方を工夫すれば、職場の信頼を大きく損なうことなく休むことが可能です。このコラムでは、ズル休みをしたいと思ったときの具体的な理由や注意点などについて丁寧に解説します
仕事をずる休みする時に使える理由【当日欠勤する場合】(例文付き)
当日に突然休む場合は、緊急性があり、やむを得ない事情だと感じさせる理由を選ぶことが重要です。「今すぐ対応しないといけない」と思わせることで、相手が納得しやすくなります。
・体調不良
・突然の頭痛・偏頭痛
・子どもの体調不良
・交通機関の遅延・運休
仕事をずる休みする時に使える理由(1) 体調不良
「朝起きたら喉が痛く、体がだるく熱を測ったところ38度を超えていました。感染のリスクも考え、大事を取らせていただきます。」
【Point】
・「熱」「だるさ」「喉の痛み」など、相手が共感しやすい具体的な表現を使って症状を伝えましょう。
・特にコロナ禍では、「無理に出勤して周りに迷惑をかけたくない」と感染症のリスクの旨があること伝えると、むしろ休むことが正当化されます。
・ 「今日は自宅で安静にします」や「明日は体調を見て連絡します」など、次の対応や行動を示しておきましょう。
仕事をずる休みする時に使える理由(2) 突然の頭痛・偏頭痛
「朝から頭がズキズキ痛み、薬を飲んでも治りません。集中できない状態なので、今日は休ませていただきたいです。」
【Point】
・頭痛は目に見えない症状であり、 疑われにくい理由の一つです。ただし、頻繁に使うと信ぴょう性が薄れるため注意しましょう。
・「無理をすると悪化して仕事に影響が出る」と体調管理の意識をアピールしつつ伝えると、納得してもらいやすいです。
仕事をずる休みする時に使える理由(3) 子どもの体調不良
「子どもが急に熱を出し、保育園にも連絡しましたが、今日は私が看病する必要があります。」
【Point】
・家庭の事情は理解されやすく、 子どもや家族に関する緊急性のある内容は、職場でも受け入れられやすい理由です。
・「病院に連れて行く必要がある」「家に誰もいないので看病しなければならない」など、具体的な状況を伝え納得感を出しましょう。
仕事をずる休みする時に使える理由(4) 交通機関の遅延・運休
「利用している○○線が事故の影響で全面運休となり、復旧の目処が立っていません。代替手段もないため、今日は欠勤させていただきます。」
【Point】
・交通情報を事前に確認した上で実際に運休や遅延が発生していることを確認しておくと、万が一調べられても安心です。
・ 始業時間ギリギリではなく、わかった時点で早めに連絡を入れることで、職場に迷惑をかけにくくなります。
3. 仕事をずる休みする時に使える理由【事前に欠勤連絡する場合】
事前に欠勤を伝える場合は、計画的かつ現実味のある理由を選ぶことが重要です。具体性を持たせることで、疑われにくくなります。
仕事をずる休みする時に使える理由(5) 冠婚葬祭
「来週末、親戚の結婚式があり、家族全員で参加する予定です。ご迷惑をおかけしますが、○月○日はお休みをいただきたいです。」
【Point】
・ 結婚式や法事は事前に日程が分かっているため、余裕を持って事前に伝えることが大切です。
・「実家が遠いため前日から移動する必要があります」など、具体的な移動時間も交えて説明するとさらに納得されやすいです。
仕事をずる休みする時に使える理由(6) 健康診断・通院
「持病の定期検診で、かかりつけ医の予約が○日に入っています。そのため、当日はお休みをお願いしたいです。」
【Point】
・持病や健康管理を強調しましょう。 医療に関する理由は確認されることが少なく、職場でも受け入れられやすいです。
・「半年に一度しか予約が取れない」など、他の日に変更できないなどの具体的な状況を示すと説得力が増します。
仕事をずる休みする時に使える理由(7) 家族のイベント
「○月○日に子どもの学校で授業参観があり、参加するように通知を受けました。家族の大事なイベントのため、お休みをいただきます。」
【Point】
・ 家族行事に理解のある職場では、「子どものイベント」を理由にして重要性を伝えると職場で受け入れられやすいです。
振替日程を提示: 「前後でスケジュールを調整します」と添えると、責任感を示せます。
4. 仕事をずる休みする時に使える理由【予期せぬトラブルの場合】
突発的なトラブルにより、当日もしくは直前に欠勤せざるを得ない場合の理由です。想定外の出来事として伝えることで、納得感を持たせることができます。
仕事をずる休みする時に使える理由(8) 家の設備トラブル
「今朝、自宅の給湯器が壊れ、修理業者を呼ぶ必要があります。立ち会いが必要なため、今日は欠勤させていただきます。」
【Point】
突発性を強調: 「今朝起きたら」「突然不具合が発生して」など、予期していなかったことを強調する。
緊急性をアピール: 「放置すると被害が広がる」と伝えることで、職場も納得しやすくなります。
仕事をずる休みする時に使える理由(9) ペットの緊急事態
「飼い犬が今朝突然元気をなくし、動物病院で緊急診察を受ける必要があります。本日はその対応を優先させてください。」
【Point】
深刻さを伝える: 「今朝急に」や「ぐったりして動かない」など、ペットの状態を具体的に説明する。
ペット好きな上司に使いやすい: ペットを飼っている人には共感されやすい理由です。
仕事をずる休みする時に使える理由(10) 交通事故の対応
「通勤途中に軽い接触事故を起こしてしまい、警察や保険会社とのやり取りが必要になっています。本日はその対応に専念させていただきます。」
【Point】
軽い事故を強調: 「大きな事故ではないが、処理が必要」と伝えることで、深刻すぎずリアルな印象を与えます。
復帰の見通しを示す: 「対応が終わり次第、明日からは通常通り出勤します」と伝えると、計画性が感じられます。
仕事をずる休みする際の注意点
仕事をずる休みする際には、単に「理由を伝える」だけでは不十分です。嘘がばれたり、不自然な理由を使ったりすると、職場での信頼を損なうリスクがあります。以下では、ずる休みをする際に押さえておきたい具体的な注意点について詳しく説明します。
1. 理由は具体的でシンプルに伝える
嘘をつく場合や理由を作る際、あまりに複雑で細かい話をすると、不自然に感じられ疑念を抱かれることがあります。理由は「簡潔で納得感のある内容」を意識しましょう。
悪い例:複雑すぎる言い訳
「昨日、急に知人のペットが倒れたので、その対応で睡眠不足になり、朝起きたら熱が出ました。さらに朝食を作っていたら火災警報が鳴ってしまい、心労が重なり今日は出勤できません。」
→ 具体的すぎて疑われる可能性が高い。
良い例:簡潔で具体的な理由
「朝起きたら熱があり、体がだるく出勤できない状態です。大事を取らせていただきます。」
→ 短くても必要な情報が含まれており、相手に自然な印象を与える。
ポイント
体調不良の場合、症状を簡単に説明(「熱」「だるさ」「腹痛」など)。
家庭の事情の場合は「親族」「子ども」「家のトラブル」など広く理解されやすい内容を選ぶ。
2. 事前に準備できる場合は早めに連絡する
突然のずる休みは相手に迷惑をかけやすくなります。計画的に休む場合は、なるべく早めに伝えることで、職場内での調整がスムーズになります。
- 悪い例:連絡が遅すぎる
「勤務開始時間を過ぎてから電話で『熱が出ました』と連絡する。」
→ 突然すぎる連絡は「本当に体調が悪いのか?」と疑われる原因になる。 - 良い例:事前に相談しておく
「明日、子どもの体調が悪化する可能性があり、状況次第では欠勤させていただきます。朝、改めてご連絡します。」
→ 事前に伝えることで、周囲に備えを促しやすい。
ポイント
- 突発的な理由であっても、始業時間前には必ず連絡する。
- チャットやメールよりも、電話などの声で伝える方法がより誠意が伝わる。
3. 同じ理由を何度も使わない
頻繁に同じ理由で欠勤すると、職場の人に「またか」と思われたり、信ぴょう性が疑われたりします。理由にバリエーションを持たせることが重要です。
- 悪い例:繰り返し同じ理由を使う
「先月も『祖父の法事』、今回も『祖父の法事』と同じ理由で休む。」
→ 家族のイベントや体調不良などが多すぎると怪しまれる。 - 良い例:理由を変えて説明する
「先月は法事、今回は子どもの学校行事が理由でお休みをいただきます。」
→ 理由に多様性を持たせることで自然な印象を与えられる。
ポイント
- 家庭の事情(冠婚葬祭、子どものイベント、家庭内トラブル)や体調不良を交互に使うなど工夫する。
- 記録が残る可能性を意識し、嘘を矛盾なく伝える。
4. 嘘をつく場合は証拠が必要な内容を避ける
嘘が発覚する原因は「証拠が求められる内容」や「他人に確認される内容」を使ってしまうことにあります。ばれるリスクが少ない理由を選びましょう。
- 悪い例:確認が容易な嘘
「○○線が運休しているので欠勤します。」
→ 実際に運行している場合、交通情報で簡単に確認される。 - 良い例:確認しづらい内容
「朝から体が重く、熱が出ているので今日は安静にさせてください。」
→ 個人の体調は他人が確認できないため、疑われにくい。
ポイント
- 交通機関や公共機関に関連する理由は慎重に。
- 証明書が必要な内容(健康診断の再スケジュールなど)は極力避ける。
5. 頻度を控える
ずる休みの頻度が高いと、「仕事への意欲が低い」「信頼できない」とみなされる可能性があります。休む頻度を減らすことで、たまにずる休みをしても疑われにくくなります。
- 悪い例:頻繁な欠勤
「月に3~4回、体調不良や家庭の事情で休む。」
→ 職場での評価が下がり、周囲からの信頼が低下する。 - 良い例:適度な休み方
「半年に1度程度、家庭の事情や体調不良で休む。」
→ 「たまに体調を崩すのは仕方ない」と思わせられる範囲を保つ。
ポイント
- ずる休みをする際は、職場での評判や信頼を失わないよう、年間での欠勤日数を管理する。
- 普段から真面目な態度で勤務することで、休む際の印象を良くする。
6. 普段から仕事に真剣に取り組む
ずる休みが許されやすいのは、「普段からしっかり働いている人」です。信頼関係が築けていれば、休む際にも疑念を抱かれにくくなります。
- 悪い例:怠け癖がある人のずる休み
「普段から遅刻や仕事のミスが多い状態で突然欠勤する。」
→ 日頃の行動が悪いと、「またサボっているのでは」と思われやすい。 - 良い例:普段真面目な人のずる休み
「日頃はしっかりと仕事をこなしている中で、『今日は体調が悪い』と連絡する。」
→ 普段の仕事ぶりが良い人ほど、欠勤が自然に受け入れられる。
ポイント
- 普段から計画的に業務を進め、周囲に迷惑をかけないよう努める。
- 小さなミスや遅刻を減らし、「真面目な人」という印象を築く。
7. 緊急時の理由は慎重に選ぶ
緊急性のある理由を使う際は、その理由が不自然にならないよう気をつけましょう。
- 悪い例:不自然な緊急事態
「突然友人が倒れて救急車を呼ぶことになりました。」
→ 職場に「友人?」と違和感を与え、疑念を抱かれることがある。 - 良い例:家族や家庭に関する理由
「同居している母が倒れたため、病院に付き添う必要があります。」
→ 家族関連の緊急事態は職場も受け入れやすい。
6. 仕事を本当に休みたい場合は上司に正直に相談しよう
「ずる休み」ではなく、本当に休みたい場合には、正直に理由を伝えるのも一つの方法です。たとえば、精神的な疲労が溜まっている場合には、「最近少し疲れが溜まっているため、リフレッシュ休暇を取りたいです」と率直に相談すると、上司も理解してくれる可能性が高いです。
7. まとめ
仕事をずる休みする際には、適切な理由を考え、慎重に伝えることが重要です。ただし、頻繁にずる休みをすることは避け、職場との信頼関係を大切にしましょう。正直な理由で休むことが必要な場合には、遠慮せず上司に相談する勇気を持つことも大切です。
あなた自身の健康やプライベートを守るために、適切な休みの取り方を考えてみてください。