固定残業代がある会社はホワイト企業?固定残業代を使用している企業のメリットとデメリットは?

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「固定残業代」という言葉を目にすると、「ホワイトな働き方ではないのでは?」と不安を感じる方も少なくないでしょう。

しかし、適切に運用されている固定残業代制度を採用する企業も多く存在します。今回は、固定残業代の仕組みを詳しく解説し、安心して働けるホワイト企業を見つけるためのポイントをお伝えします。

一つ一つの内容をわかりやすく丁寧に説明していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

1. 固定残業代がある会社はホワイト企業?!固定残業代とは?

まずは、固定残業代とはどのような仕組みなのかを丁寧に解説します。
この制度の内容を正しく理解することが、ホワイト企業を見極めるための第一歩です。

固定残業代とは、企業が従業員に支払う毎月の給与の中に、一定時間分の残業代を含めて支払う仕組みを指します。この制度の大きな特徴は、実際の残業時間にかかわらず、あらかじめ設定された時間分の残業代が固定的に支払われることです。
たとえば、「月20時間分の固定残業代を含む給与30万円」という表記がある場合、残業時間が20時間以下であれば給与に変動はありません。もし残業時間が20時間を超えた場合は、その超過分の残業代が別途支払われる必要があります。

このように、固定残業代はあらかじめ一定額の残業代を給与に組み込むことで、従業員にとっても企業にとっても給与の管理がしやすくなるという利点があります。しかし、この制度が適切に運用されていない場合、従業員に不利益が生じる可能性もあります。

固定残業代の計算方法

固定残業代は、基本給に含まれる部分と、固定残業代として支払われる部分に分かれます。

たとえば、給与30万円の内訳が「基本給25万円+固定残業代5万円」となっている場合、固定残業代5万円は月に何時間分の残業を想定しているのかが明記されていなければなりません。企業がこの点を曖昧にしている場合、不透明な給与体系となり、後々トラブルの原因になることがあります。

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This illustration contrasts two workplace environments to represent the concept of fixed overtime pay and "white companies." Left Side: Depicts a dark, disorganized office with overworked employees, piles of unclear contracts, and an atmosphere of exploitation. It symbolizes a "black company" with unfair labor practices. Right Side: Shows a bright, well-organized office with smiling employees, clear documentation, and a balanced clock symbolizing fairness. It represents a "white company" where fixed overtime pay is managed ethically. The separation in the middle emphasizes the stark differences, providing a visual guide to understanding the key concepts.

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2. 固定残業代でもホワイト企業は存在する!その理由と特徴

固定残業代と聞くと、「ホワイト企業じゃないのでは?」というイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、実際には固定残業代を適切に運用し、従業員にとって働きやすい環境を提供している企業も数多く存在します。

まず、固定残業代を正しく運用しているホワイト企業の最も大きな特徴は、「固定残業時間を大きく超えるような残業をさせない」という点です。たとえば、月20時間分の固定残業代を設定している場合、実際の残業時間がそれを大幅に超えることが日常化している企業は、運用が適切であるとは言えません。一方で、ホワイト企業では実際の残業時間が固定残業時間の範囲内に収まるように業務量を調整し、従業員が過剰な負担を負わないよう努めています。

さらに、ホワイト企業では、固定残業時間を超えた分の残業代をしっかりと支払っています。この点も重要な見極めポイントです。「固定残業代があるから、超過分の残業代は払わなくてもよい」という認識は法律違反です。こうした違法行為を避け、労働基準法を順守している企業は、固定残業代を正しく活用しているといえます。

また、ホワイト企業では「残業時間を削減するための取り組み」を行っている場合が多いです。具体的には、業務の効率化や生産性向上を目指したツールの導入、定時退社日を設けるといった施策が挙げられます。

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3. 固定残業代に関する法律の基本を知ろう

固定残業代が適切に運用されているかを確認するためには、法律についても知っておく必要があります。ここでは、固定残業代に関する基本的なルールを詳しく解説します。

先ほども少し解説しましたが、固定残業代を導入している企業は、労働契約書や求人票に「固定残業代が何時間分含まれているのか」「超過分の残業代の支払い方法はどうなっているのか」を明記する義務があります。この情報が記載されていない場合、企業が法律を順守していない可能性があります。たとえば、求人票に「月給30万円(固定残業代含む)」としか書かれていない場合、何時間分の残業代が含まれているのか不明瞭です。このような場合、注意が必要です。

また、固定残業代が設定されているからといって、すべての残業代がカバーされるわけではありません。たとえば、固定残業時間を超えた分については、企業は追加で残業代を支払う義務があります。もし、超過分の残業代が支払われていない場合、それは労働基準法違反となります。この点を明確にすることで、企業が適切な運用をしているかどうかを判断できます。

This simple illustration features a balanced scale at the center, symbolizing fairness in the workplace. Left Side of the Scale: Coins and a clock represent fair overtime pay, highlighting the monetary and time-related aspects of fixed overtime policies. Right Side of the Scale: A smiling employee holding a contract symbolizes clear, ethical agreements between the employer and employee. The minimalist design and soft colors create a professional and positive atmosphere, emphasizing the importance of transparency and fairness in employment practices.

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4. 固定残業代のメリットとデメリットを整理する

固定残業代制度には、良い面と悪い面が両方あります。これらをしっかりと理解しておくことで、自分に合った働き方を選ぶヒントになります。それでは、固定残業代のメリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。

固定残業代のメリット:給与が安定しやすい

固定残業代制度の最大のメリットは、給与が安定することです。特に残業がある程度見込まれる職種では、毎月の給与に残業代が含まれていることで、収入の予測が立てやすくなります。

また、固定残業代があることで、従業員としても労働時間に応じた最低限の補償が担保されるという点もメリットです。たとえば、基本給が20万円の場合、残業代が含まれることで25万円や30万円になるといったように、トータルの収入が増えるケースもあります。

固定残業代のデメリット:割に合わない場合がある

一方で、固定残業代制度にはデメリットも存在します。その一つが、「実際の残業時間が固定残業時間を大幅に超える場合、割に合わなくなる」という点です。たとえば、月20時間分の固定残業代が支払われているにもかかわらず、実際には40時間や50時間の残業が発生している場合、受け取る給与が実労働時間に対して十分でないと感じることがあります。

また、固定残業代がいくら含まれているのか、その内訳が不透明な場合も問題です。「固定残業代として支払われている部分が本当に適正な金額なのか?」と疑問を抱く従業員も少なくありません。ホワイト企業を求めている場合は、きちんと労働基準法を確認し、企業の給与体系が合法的であるかどうかをチェックする必要があります。

5. 求人票や面接でわかる!ホワイト企業を見極める方法

固定残業代制度がある企業がホワイトかどうかを判断するには、求人票や面接時にいくつかのポイントを確認することが大切です。ここでは、ホワイト企業かどうかを見極めるための具体的なチェック方法をご紹介します。

求人票での確認ポイント

まずは求人票をしっかりと読み込むことが基本です。固定残業代が設定されている場合、求人票には次の内容が明記されているべきです。

固定残業代が何時間分含まれているか

たとえば「月給30万円(うち固定残業代20時間分・5万円含む)」のように、時間と金額が明確である必要があります。

超過分の残業代についての説明

超過分の残業代がどのように支払われるかが書かれているかも重要です。「超過分は別途支給」といった記載がある場合、適切な運用がされている可能性が高いといえます。

面接での質問例

求人票だけではわからない情報は、面接で確認することが大切です。たとえば、以下のような質問をしてみましょう。

「残業時間削減の取り組みはされていますか?」

企業が残業時間を減らすための具体的な施策を行っている場合、社員の働きやすさを重視している証拠といえます。

「固定残業時間を超えた場合、どのように支払われますか?」

超過分の残業代がしっかりと支払われているかを確認するための重要な質問です。

「実際の残業時間はどのくらいですか?」

社内の平均残業時間を把握することで、固定残業代が適切に設定されているかを判断できます。

社員口コミや評判を確認する

さらに、インターネット上の口コミサイトなどを利用して、実際に働いている人の声を調べるのも有効です。「固定残業代が適切に支払われている」「残業が少なく働きやすい」といったポジティブな意見が多い企業は、ホワイト企業である可能性が高いといえます。ただし、口コミはあくまで参考程度にし、複数の情報源を総合的に判断することをおすすめします。

This illustration emphasizes fairness and transparency in fixed overtime pay through a clean and simple design. Checklist: Highlights key items such as "Clear Overtime Policy," "Fair Compensation," and "Transparent Agreements," each marked with a green check to indicate compliance. Cheerful Worker: Depicted holding a clock and a stack of coins, symbolizing satisfaction with a fair work-life balance and compensation. The soft pastel background reinforces a positive and professional tone, perfect for conveying trust and clarity in employment practices.

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6. まとめ

固定残業代制度があるからといって、それだけで「ホワイト企業ではない」と決めつけるのは早計です。固定残業代の制度を適切に運用しているホワイト企業も多く存在します。大切なのは、企業が法律を順守し、従業員が安心して働ける環境を整えているかどうかです。求人票や面接、口コミなどの情報をもとに慎重に判断し、自分に合った職場を見つけましょう。

ホワイト企業であれば、固定残業代の制度があっても、働きやすい環境が実現できるはずです。あなたが納得できる職場で、充実したキャリアを築けることを応援しています!

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