「断食」って知っていますか?
断食は主に宗教的な行事としても行われています。
イスラム教徒はラマダンという名前の断食という行為を行っています。
断食の目的は、「神や自分の宗教と再びつながるための時間」として説明しています。
そんな宗教的な行為でもある断食ですが、近年その断食はダイエット目的だけではなく、美容におけるメリットがあるとして注目されています。
しかし、1週間はおろか1日ですら断食はしんどいと思っているあなたにお勧めしたいのが「16時間断食」です。この記事では、「16時間断食」の美容における効果や、メリットを紹介します。
そして、実際にベルに16時間断食に1週間チャレンジしてもらおうと思います。
16時間断食とは??
そもそも現代人は食べ過ぎ!?
日本はもともと1日2食でした。しかし、江戸時代に1日3食の文化が広まりました。
本来は、戦乱に巻き込まれた街を復興するために働いていた肉体労働者や、戦国時代に戦いに明け暮れていた武士たちが、体力をつけるために1日に3回の食事を取っていたのが始まりです。
しかし、現代では好きなものをいつでもどこでも好きなだけ食べられる時代になり、食事を1日3回食べる必要があると教育されている現代人は常にお腹いっぱいの状態で日常を過ごし、空腹を感じている時間が昔に比べて極端に短いのかもしれません。
その結果、この40年間の間で糖尿病の患者数は50倍に増えたり、脂肪増加や生活習慣病にかかる人が多くなってしまいました。
それを防ぐために行うのが「16時間断食」です。
16時間断食のルール
16時間断食のルールを説明します。
16時間断食は、1日の24時間のうち、その名の通り16時間なにも食べない時間を作り、残りの8時間を食事の時間として、自由に食事をとる断食のことです。
16時間は1日における2/3です。しかし、この16時間断食における断食時間は睡眠時間も含まれています。例えば、夜の20時に食事をとった場合、次にご飯を食べられるのは次の日のお昼12時となります。
つまり、睡眠時間を8時間とすると、寝る前の4時間と、起きてからの4時間を実質的に断食すればいいということです。
朝ごはんを普段食べていないという人は、無意識のうちに16時間断食を行っている人もいるかもしれません。
そして、この食事をとって良い8時間自由に食事をしても構いませんが、この食事のできる8時間というタイムリミットを意識して下さい。食べる時間に限定することによって、ダラダラとご飯を食べるということを防ぐことができます。
この8時間以外にも水分は、むしろ積極的にとるようにしましょう。本来、水分は食事の中でも無意識のうちにとっています。なので、食事の量が減ると水分も減ってしまうので、補う必要があります。
なので断食時間中は、余分な糖やカロリーの摂取を避けるためにも水やお茶などを選ぶようにしましょう。
16時間断食で得られるメリット
16時間断食とは、16時間の空腹の状態を作ることです。その結果、胃腸などの内臓を休ませることにもつながるので、私たちの体に大きなメリットを与えてくれます。
ここでは、16時間断食で得られることのできるメリットを紹介します。
《16時間断食のメリット》
デトックス効果で胃腸の働きが活発になる
良質な睡眠を取ることができる
脂肪燃焼効果がある
メリット① デトックス効果で胃腸の働きが活発になる
16時間断食を行うことで、体内に溜まった老廃物や毒素を外に出そうとする働きが強まって、胃腸の働きが活発になります。
胃が食べ物を消化するのにかかる時間として、2〜5時間かかります。脂っこいものや消化のしにくいものを食べれば消化にかかる時間はそれなりに長くなります。つまり、食べ物を消化している間、常に胃腸は働いているという状態になります。
しかし16時間断食を行っている間は、食間の時間をきちんともうけるので、内臓の過剰な働きを防ぎ、本来消化に使われるはずだったエネルギーは、体の修復や疲労回復などに使われると考えられています。その結果、体内に溜まっていた便や老廃物を排出する働きが強まり、胃腸の働きが活発になります。
メリット② 良質な睡眠を取ることができる
脳腸相関という言葉を聞いたことありますか?
胃腸の状態と、精神の状態には相関関係があるということです。
つまり、腸内の環境がすぐれないと、精神状態も悪化し、反対に精神状態が悪いと、腸内環境も乱れてしまうということです。
16時間断食は腸内環境を整える効果が期待できるとさきほど説明しました。また、胃腸の中に食べ物が残ったまま睡眠をとってしまうと、寝ている間にも胃腸は働いている状態になり、寝ても疲れがうまく取れないということもあります。
なので、16時間断食を行うことで胃腸を休めることに繋がり、結果的に不眠を始め様々な心の不調も改善してくれることにも繋がります。
最近、気持ちよく眠れていないと感じることはありませんか?しっかり寝てるはずなのに、仕事のミスが増えてきたり、なんとなく疲れを感じているときは睡眠の「質」に原因があるかもしれません。睡眠の質を上げることで、いつもより深い睡眠を取れるよ[…]
メリット③ 脂肪燃焼効果がある
16時間断食には脂肪燃焼効果もあります。
人間は基本的な状態だと、糖を分解してエネルギーを作り出す「ブドウ糖代謝」が普通ですが、空腹な状態が続くと、分解できる糖がなくなり、中性脂肪を分解してエネルギーにする「ケトン体代謝」に切り替わります。
ちなみに、このブドウ糖代謝から、ケトン代謝に変わることを「メタボリックスイッチ」といいます。メタボリックスイッチはだいたい食後12時間で作用し、その間体の中ではオートファジー(自食作用)が機能します。
このオートファジーは、細胞内にある悪玉タンパク質を新しい細胞に作り替えるメカニズムです。つまり、脂肪や筋肉を分解してエネルギーや新しい細胞に作り替えることで、自律神経が安定したり、免疫機能が上がったり、血液の流れが良くなったり、美肌効果にも繋がります。
その空腹による脂肪燃焼効果を最大限に活用できるのが16時間とされています。
16時間断食中には運動することが大切
断食中は、運動を行うとさらにお腹が空いてしまうからと、運動を避けてしまう傾向にありますが、断食中こそ運動をすることがより、断食の効果を高めてくれます。
適度な運動をすることで、筋肉の細胞が破壊されて、破壊された細胞を修復するために新陳代謝が促進されます。
つまり、オートファジーが活発になっている状態で運動を行うと、新陳代謝と合わさって、よりオートファージーが活発になります。
また、断食を行っている間は、オートファジーによって脂肪だけでなく、筋肉もエネルギーに使うために分解されてしまい、筋肉量がどうしても減ってしまうというリスクがあります。ダイエットにおいて、筋肉量は基礎代謝にも関わるので、筋肉量を減らすことはお勧めしません。
なので、適度な運動を心がけることによって、体内での筋肉量の維持を行いましょう。
おすすめは、激しい運動をするのではなくて、軽いジョギングやウォーキングなどの有酸素運動です。
実際に16時間断食をやってみた
今回、16時間断食にチャレンジしたのは、ベルと愉快な仲間たちです。
ベルの16時間断食
《ベルの生活スケジュール》
平日 休日
9:30 起床 10:00 起床
10:00 仕事開始 11:00 読書
12:00 食事①回目 12:00 ジムで筋トレ
18:30 仕事終了 14:00 自由時間
19:30 食事②回目 15:00 食事1回目
20:00 ジムで筋トレ 17:00 フットサル、水泳(有酸素運動)
21:00 ネットフリックスで映画 19:00 軽食(プロテインやヨーグルト)
23:00 明日の仕事の準備 22:00 YouTube鑑賞
25:00 就寝 25:00 就寝
断食時間 19:30〜12:00 断食時間 19:00〜15:00
(16時間30分) (20時間)
ベルは筋トレや、有酸素運動などを適宜取り入れた生活を約1週間程度続けてみました。
断食と一緒に1日最低1時間半の運動を毎日行いました。
その結果、目に見える結果で言うと、体重が2キロマイナスになりました。
他にも感じたことをまとめてみます。
・睡眠の質が上がった。特に寝付きに関しては気がついたら寝ていた。
・胃もたれがなくなった。夜中の空腹はゴールデンタイム
・むくみや便通が良くなった。いらないものは全部出す。
・体重が減った←ここ大事
16時間断食中に行った食事は、
主に、サラダやヨーグルトなどヘルシーなもの…ばかりではありません。ラーメンやカレーライス、親子丼のようなガッツリなものまで遠慮なく食べました。むしろ、食べる時間が決まっているからこそ、食事を楽しもうと思って間食も控えました。
ベルのいつもの食事は、多い時では夜ごはんだけでご飯を3合も食べることもあります。炭水化物や脂っこいものを好んで食べているので、食生活的にはとても素晴らしいものとは言えません。
食卓のおかずはいつも茶色のものが多く並びます。
しかし、今回の16時間断食を通して、自分は「断食」をしてるんだという強い気持ちを持っていたので、できるだけヘルシーなものを食べようとしましたし、断食明け1発目の食事は胃がびっくりしてあまり食べられないこともあり、いつも大盛りにしていたラーメンも普通盛りで満足してしまうなどもありました。
健康な生活習慣(?)を手に入れたベルは今後も16時間断食を続けられるのでしょうか??
*断食直後の過剰摂取は、消化器官が対応できないこともあるので、無茶な食事は避けましょう。
特に16時間断食明けの食事は胃腸機能も休んでいるので、消化に優しいおかゆや味噌汁、豆腐などの優しい食事が好ましいです。
40代2児のママ・Kさんの16時間断食
6:30 起床
8:30 出社
10:00 朝食(軽め)
12:00 昼食(しっかり昼食)
19:00 夕食(タンパク質と野菜中心の夕食)
23:00 就寝
断食時間
19:00〜10:00
(15時間)
期間中の運動といえば、出勤時に駅まで歩く程度の軽い運動だけです。
結果的にKさんは15時間断食を1週間も行なっていたみたいですが、感じられたメリットや効果はあったのでしょうか。
・体重が1キロ減った
・見た目はあんまり変わってないけど、体が軽くなった感じがする!
・食べるものに対して、今まで以上に気を遣うようになった、体に良いものを取る意識が強まった。
・厳しいダイエットだと胸が痩せてしまったり、下半身痩せなかったりただ辛いだけだけど、無理のない程度で、少しずつ痩せていくので、痩せてほしくない部分は残るから健康的に綺麗に痩せられそう!
30代1児のママ・Aさんの16時間断食
7:00 起床
9:00 子供送迎・仕事開始
14:00 食事①回目
18:30 仕事終了
19:00 食事②回目
入浴・ストレッチ・テレビ鑑賞
24:00 就寝
断食時間 19:30〜12:00(19時間00分)
満腹になると仕事効率が下がってしまうので、もともとお昼ご飯は遅くとっていた。それもあり、断食中は、「もう無理だ!さすがにガッツリ食べたい!」というような気持ちになることもしばしば。
しかし、ここでガッツリ食べてしまうと、負けた気持ちになってしまう。
気合いで1週間はまず乗り越えました。そこで感じたメリットはこちらです。
・体重が1キロ減った
・体がスッキリして動きやすいので、ストレッチなどもついついやってしまう!
・ストレッチをするようになったことで、体の凝りがほぐれてさらにスッキリした感覚!
・せっかく断食したのだから、ここで変なものを食べたくない、と食べるものに気を使うようになった!
・なんとなくだけど、寝つきも良くなった気がする!
・午前中の仕事で、甘いコーヒーが飲めなくなったことが辛い、、、(白湯しか飲まないようにしていたけど、頭をコーヒーでスッキリさせたい時とかに飲みたくてツラい。)
私も出産経験はありますが、自分のベストだった時を知ってるからこそ、16時間断食という小さな努力で少しでも体型の変化や肌の衰えに抗うことができるなら、断食くらいいくらでもやってやろうと思います!
まとめ
16時間断食のメリットや効果について、この記事ではまとめてきました。
16時間断食を実際にやってみても、痩せたとか、普段の食事を改善しようと思った、胃もたれなどがなくなってスッキリ寝られるようになったなどさまざまなメリットを感じることができました。
16時間断食は気軽に始めることができます。そして、やって見たらわかりますがそんなに苦しいことではありません。
気軽に、自分の負担もあまり少ない上に、いろんなメリットがある16時間断食に興味があるなら、ぜひチャレンジして見てください。