リスキリングという言葉を知っていますか?
リスキリングは、近年ビジネス界で話題に上ることが増えた言葉の一つです。
情報社会が発達した現代では、目まぐるしく目の前の世界が変貌し、日々新しい情報を手に入れなければ時代の変化に振り落とされてしまいます。時代の変化に対応するためには、私たち自身も変化していかなければなりません。
ITやAIなど、今後仕事をする上で、便利なツールが生み出されていきます。従来の仕事をしていくのではなく、それらのツールを効率よく利用し、使いこなしていくような人材が今後求められていくのかもしれません
今回は、その時代の変化に対応するために必要なリスキリングについて記事にまとめました。
では、早速みていきましょう。
リスキリングとは?
「リスキリング(Re-skilling)」とは新しいビジネスモデルの出現や時代の変化などに対応するために、業務上で必要となりうる新しい知識やスキルを学習・習得し直すことをいいます。
では、具体的にどのような能力をリスキリングするのがいいのでしょうか。
後ほど詳しく解説していきますが、一つ例をあげてみましょう。
AIが発達した近年の社会の中で、AIが人間に変わって仕事をしてくれるケースも増えています。
・事務的な作業
・ロボットなどの機械制御
など、例を挙げるとキリがありません。
もちろん、このような業務をAIが代替しているわけなので、その業務に携わっていた人たちは、働く場所を失ってしまう可能性があります。
しかし、このようにAIが生まれたことによって新たな業務が生まれます。
・システムを管理する業務
・システム管理を行っている人たちを管理する業務
このような業務に関わるために、リスキリングをして新しいスキルを身につけていく必要があります。。
リスキリングで新たなスキルを身につけることで、これらの業務に関わることができる他に、将来に対してのリスクマネジメントを行うことができます。
リスキリングが浸透した理由
では、なぜリスキリングが国内に浸透してきたのでしょうか。
リスキリングが浸透してきた理由を紹介します。
・デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進
・AIの発達
・新型コロナウイルスの流行
リスキリングが浸透した理由①:デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進
DXとは社内のデジタル化を進めることです。コンピューターや、AIなどのデジタル技術を活用しながら業務を行うことで、業務効率の改善や、より良質なサービスを安価に提供することができます。
DXを推進する取り組みは各企業で行われていますが、実際にDX化を行おうとしている現場では、デジタルやコンピューターの詳しい知識を持った人材が求められています。DX関連の業務に携わったことのない人たちが、DX化を進めていこうと取り組んでいく中で、新たなスキルや知識の習得の必要性に気づいた結果、リスキリングが注目されました。
リスキリングが浸透した理由②:AIの発達
ChatGPTに代表されるような人間のできる範囲をはるかに凌駕するようなアウトプット能力を持ったサービスが登場し、これまで安全だと言われていた職が、AIに奪われてしまう可能性を持ち始めました。
そのため、AIをきちんと活用し共存していくためには、AIなど最先端の知識を身につける必要性がましたことも、リスキリングが浸透したきっかけになったとも言えます。
リスキリングが浸透した理由③:新型コロナウイルスの流行
新型コロナウイルスの流行は、世の中のシステムを驚くほど変えていきました。その中でも、働き方が変わったという人は多いと思います。
今までは、会社に通勤して車内で働いていた人が、テレワークに変わったり、顧客との商談や打ち合わせなどのやりとりが対面からオンラインに変わったり、既存の働き方では対応できないケースも増えました。
それに伴い、新たなスキルを身につけなければならない状況になりました。
リスキリングをおこなうメリット
個人単位で、リスキリングをおこなう際のメリットを紹介します。
・キャリアの選択肢が広がる
・転職が有利になる
・国からの補助金を活用できる
リスキリングをおこなうメリット①:キャリアの選択肢が広がる
リスキリングで新しいスキルを獲得することは、自身が成長できるとともに、勤めている企業への貢献にも繋がります。新しいスキルを身につけることで、業務を効率化したり、生産性を高められたりすると、自社の中でも活躍の場が増える可能性があります。
業務の幅を広げることができれば、キャリアが広がる可能性も大きいです。
リスキリングをおこなうメリット②:転職が有利になる
リスキリングでは身につけるスキルを自分で選ぶことができるため、汎用性の高いスキルを身につけることができます。そのため、リスキリングで新たなスキルを身につけると、転職市場で有利に働くことがあります。たとえば、DX化を推進したいと考えている企業にとっては、企業内のデジタル化や自動化などのスキルを持った人材は重宝されます。
つまり、新しいスキルを身につけることは自身の市場価値を高めることに繋がります。
リスキリングをおこなうメリット③:国からの補助金を活用できる
個人で資格をとったり学び直したりするには、金銭面で大きな負担がかかってきます。しかし、厚生労働省は「教育訓練給付制度」を行っており、厚生労働大臣が指定する通学講座や通信講座の受講終了後に、受講費用の一部を補助金として支給してくれる制度があります。
ただし条件があり、「就労して現在まで、雇用保険に3年以上加入している」、「離職後1年以内かつ、雇用保険に3年以上加入していた」があるので、リスキリングを検討している際はきちんと確認してから利用しましょう。
どんなスキルがいいの?
では、リスキリングで身につけるスキルはどのようなものがいいのでしょうか。
おすすめのスキルを紹介します。
・外国語スキル
・業務効率化スキル
・マーケティングスキル
・データアナライズスキル
・ITスキル
外国語スキル
日本語以外の言語を身につけるのは、リスキリングとして非常に有効と言えるでしょう。
例えば、英語は義務教育の中で基礎まではみんな学んでいるはずです。そのため、新しく覚えるとしても難易度はそう高く感じないでしょう。
日本は世界から見ても、先進国と言われており、自国の言語を習得していれば日本国内で経済が発達しているので、生活をするのに不便なことはありません。そのため、英語を喋れる日本人は貴重な人材となりうるケースがあります。実際に、最近ではオンラインでの打ち合わせも増えて、国内外問わず取引をすることがあります。
そのため、英語ができる人材の需要は高くなっていると言えます。
マーケティングスキル
マーケティングは今までも必要とされてきたスキルかもしれませんが、今の時代では「デジタルマーケティングスキル」をリスキリングすることは注目されています。
スマートフォンやデジタルデバイスが当たり前に普及したこともあり、インターネットやSNSやメールなどを活用したデジタルマーケティングの需要は以前よりもはるかに増しています。
また、マーケティングスキルを身につけることで、商品やサービスの広げ方や、顧客の心理などを客観的に分析するスキルも学ぶことができるので、他の仕事にも応用できるかもしれません。
業務効率化スキル
DX化を推進したい企業にとって、業務効率化を進めることは急務だと言えます。
しかし、ほとんどの企業ではDX関連の知識や技術を持っている人材が不足しており、育成する余裕もないところもあります。
そのため、業務効率化を推進できるスキルをリスキリングした人材は価値が高いです。
データアナライズスキル
ほとんどの企業では顧客がどのような心理でどのような購買を行うかなどの消費者行動を研究しています。そのため、日々膨大なデータがシステム上に蓄積されていています。
集めたデータを整理して加工し、数値から情報を読み取って、商品やサービス、開発などに生かしていくスキルがデータアナライズスキルです。
多くの企業は、データを集めたとしても、このデータを分析して活用する人材が不足しているため、データアナライズスキルを持っている人材は貴重です。
ITスキル
ITスキルは、ITに関わる大きな知識のことを指します。リスキリングは主にDX化が大きく関わっているので、プログラミングスキルや、デジタルに関する知識を持っている人材は企業に求められています。
また、プログラミングスキルを学ぶことのメリットとして、論理的思考力や、問題解決能力を高められることがあり、日々の業務でトラブルが起こった際にも冷静に対処できるようになります。
まとめ
急速に変化していく時代の変化についていくためには、自分も学び、身につけ、変化していく必要があります。
そのために、リスキリングを行うことはこれから大切なことになってくるでしょう。
どのようなスキルを身につければ、時代の変化に対応できるでしょうか。
これから生き残っていける人材は、個人で考えて動ける人材です。
将来や、先を見据えて動くことが大切です。