【音楽家】世界にエンパワーメントを。”魅せ方”と”行動力”でコンプレックスを強みにした虚無森ホルンさんの人生に迫る!

虚無森ホルン。

 今回は今一番自由な音楽家』として音楽や芸術活動で幅広く活躍されている虚無森ホルン。さんにインタビューさせていただきました。

生まれ持った性格や幼少期の経験を活かし、音楽家という枠を越え創作表現を最前線で体現しています。現在も、誰もが生きやすい世の中にするために社会を変えたいと活動を続けています。

「自分に自信が持てない」「社会を変えたい」「新しくなにかに挑戦をしたい」と思っている方には是非、虚無森さんの価値観に触れてみていただきたいです。

コンプレックスを自分の価値にする

カメラを持っている虚無森ホルン

ー虚無森さんは、音楽活動から個人事業まで多岐にわたって活躍をされていらっしゃいますが、このような考え方になったきっかけを教えてください。

虚無森ホルン。さん:2つあります。1つが幼少期の経験です。私は家庭環境のコンプレックスを持っていて、バブル崩壊後の不景気による家業の経営破綻、親の離婚や、祖母のストレス性の酒乱による暴力、数々の転校を経験しました。聞く人が聞けば過酷な人生だと思います(笑)でも、この経験のおかげで圧倒的なコミュニケーション能力と生きる力を身につけ、精神的にもとても鍛えられました。今まで生きてこれたんだからなんとかなるはずだ、と良い意味で肝が座って楽観的になれたんです。

そして2つ目は、器用貧乏な性格です。小さな頃から広く浅くできることが増えていくタイプでした。そんな中で、何か一つを伸ばすのではなく、”アート”という大きな括りの中で今まで自分がやってきたことをすべて組み込んで新しいものを創りたいと考えるようになったのが今のスタイルのはじまりですね。

 

 

ー就職活動などの人生の分岐点で、他の道に興味を持ったり、一つのことを極めたいというような迷いはなかったのでしょうか。

虚無森ホルン。さん:そうですね。例えば音楽なら作曲から制作、リリース、プロモーションまで、全て自分でやりたいという気持ちがある一方で、迷いもありました。就職をしようと思ったこともありますが、今の時代、1つの職業だけで稼ぐのではなく、いろんな稼ぎ方ができるようになってきたとも感じるので、個人事業主として頑張ってみようと決意しましたね。今でも迷いはありますが、迷いのない人なんていないだろうと言い聞かせながら、自分の道を正解にしていくために活動を続けています。

 

 

ー今のキャリアにも繋がっている点の増やし方として、虚無森さんは学生時代はどんなことに取り組まれていたのでしょうか。

虚無森ホルン。さん:中学では部活で指揮を振ったり、コンサートマスターというポジションを経験させてもらったり音楽家としての経験を積んでいきました。高校生の頃は、マネジメントや指導にとても興味を持つようになって、母校に音楽を教えに行ったり。大学時代は映画監督のもとでアシスタント且つ演者をしたり、音楽を使ったコミュニケーションを極めるために養護の児童が来る学童に「バイトをさせてください!」と頼み込んで働いたり。興味のあることは物怖じせずやってみたい性格なんだと思います(笑)マネジメントスキルは、大学で履修はしていましたが、授業よりも現場で実際に体験することで学んでいきましたね。

 

 

アートという枠を越えて、新しい領域を作り出す

ビデオカメラを覗き込む虚無森ホルン

ー虚無森さんの卒業後のキャリアを教えてください。

虚無森ホルン。さん:安定した仕事も決まっていないけど、自分が成長する1番のきっかけになると思い実家を出ました。当時は音楽のレッスンもやっていましたが、それだけじゃ食べていけないので、死にものぐるいで仕事を探して個人事業というスタート地点に立ちました
営業職のアルバイト募集をしている会社を見つけて、「色んな経験が積めそう」と思い、逆に飛び込み営業をかけに行きました。アルバイトではなく業務委託という形で個人事業主として仕事をしたいと伝えたところ、ラッキーなことに任せてもらえたんです。

その会社の新規立ち上げ補助の業務委託だったので、会社の作り方もそこで学びました。その後はWEB制作の力をつけるために、スキルもないのにWEB制作の会社に自分を売り込みに行きました。制作やノウハウを学び、個人事業として行っている「創コンパス」のHPを作り、写真や映像、WEB制作の仕事をもらったり、レッスンの生徒を増やしたり、アシスタントを増やしたり、、と多岐にわたりますが同時並行でここまで走ってきました。

 

 

ー演技やモデルなど、活躍の場を広げていますが、虚無森さんはどのように仕事を繋げていったのでしょうか。

虚無森ホルン。さん:私の活動は幅広くて散らばってるように見えますが、全部一貫しています自分自身で作曲からリリースまで全部完パケをしようとすると、やっていること全てが必要になりますし、繋がっているんです。

はじまりは音楽とセルフプロデュース、それから自分を売り込み、演技やモデルの経験を積みました。モデルとしての仕事の中で、「自分で撮影までできたら完璧じゃん!」と撮影で使うカメラに興味を持つようになりカメラマンとしての活動も始めました。撮影依頼も来るようになり、次は映像。大学時代にアシスタントとして制作に関わっていた知識を呼び起こし、独学で勉強をはじめてMVなどの作品を作るようになりました。そうやって「自分でやりきりたい!」という気持ちを燃やし続けて、スキルを積み上げていった結果ですね。

「無いならやろう、できるようになろう」って(笑)自分で全部巻き取るようになって、仕事って営業よりも自分がいかに本気で向き合っているかだということにも気づいたんです。そうすれば人は勝手についてきますし、仕事もいただけるようになります。興味、勉強、挑戦の繰り返しですね。

制服で寝転ぶ虚無森ホルン 

ー個人事業として行われている、コンパスの由来を教えてください。

虚無森ホルン。さん:創るを増やし、進むを定め、導き繫ぐ』という意味が込められています。 私自身の生き方を言語化したものでもありますが、周りにも広げていきたいと思い、名付けました。

やっぱり、型にはまってしまうと生きづらい人ってたくさんいると思うんです。そんな人たちに向けて、型にはまらない生き方や、こんな考え方もあるよって伝えていけたらなと思っています。その影響の輪がどんどん広がっていって、社会も変えていけたら嬉しいですね。今って知識不足や固定概念があるから「業界」という言葉で区切られてしまっていると思うんです。もっといろんな領域に踏み込んで、巻き込んで、いろんな化学反応が起きる世の中にしていきたくて。あらゆる業界を仕切れる最前線で魅せる人になりたいと考えています。

 

 

ーホルンレッスンなどをするに当たり、指導者として意識していることはありますか? 

虚無森ホルン。さん:そうですね、「音楽レッスン」というと、いわゆるスパルタだったり堅苦しいものを連想してしまうと思うんですが、そう感じさせないように常に意識はしています。好きになってほしいという思いもありますが、人生の中で楽器と向き合うことって、余裕のある行為だと思うんです。いうなれば自分の人生を豊かにするためのただのツールなので、目先の上手さよりもその人の人生主体で考えるようにしています。  

だからこそ、レッスン費用も安さを追求しているんです。お金って払う側も貰う側も、金額が大きくなればなるほどストレスになると思うんですよ。それが継続すればするほどお互いの期待値が大きくなっていくのが嫌で。歴史的にもともとクラシック音楽の世界はパトロンで回っている世界なので、音楽自体に対価をつけることがそもそも難しいんです。だからこそ、お互いにプレッシャーを感じず、続けられる値段設定を意識しています。もちろんクラシックのプロになりたい方に関しては、私からプロ育成のための先生を紹介することも可能です。音楽に限らず、何かを始めるときってお金が懸念になることがあると思うんですが、音楽の世界に飛び込んだ時に、私がそのハードルを下げてあげられたらなと思っています。

 

一人でも多くの人のエンパワーメントに貢献したい 

自分のアイデンティティを表現する虚無森ホルン

ー虚無森さんにとっての「創作表現」とはなんですか?

虚無森ホルン。さん:自分のコンプレックスを活かせる分野だと思っています。そもそも、芸術ってコンプレックスがないと誰にも共感されないんです。コンプレックスをいろんな題材に活かすことができて、それが共感の種になる。こんなに自分に合った、素敵な領域はないと思っています。大人も子どもも、国籍を超えた色んな人に、私の考えや価値観を届けていきたいです。
辛い経験をしていても、「自分だけじゃないんだ!強く生きれるんだ!輝けるんだ!」と思ってほしいです。

 

 

ー虚無森さんが現在考えている、将来のビジョンを教えてください。

虚無森ホルン。さん:人間に対しての研究をもっと深めて、業界という言葉がもっと堅苦しくないものになったらいいなと思っています。もっというと、他業界同士で、マッチングが起こってお互いを尊重し助け合える世の中になってほしいですね。次世代の子供のためにも、働き方が柔軟になって、その人の個性が活かせるようなそんな面白い世の中を作っていきたいです。「自分はだめな子」「できない子」というレッテルを剥がして、みんなが生きやすくなるきっかけづくりができるような活動を続けていきたいと考えています。

 

 

ー未来ある若者にメッセージをください!

虚無森ホルン。さん:群れるな!」と伝えたいです(笑)周りと比べて自分を悲観するような人間にはならないでほしいです。自分の魅力って、気づいていないだけでみんなあるんです。私みたいにコンプレックスが魅力になることだってあると思うし、弱点を伸ばせることだってあります。その強みに気づくためにも、自分の人生にもっと寄り添う時間を作ってください。

 

***

 

今回は『今1番自由な音楽家』としてマルチに活躍されている虚無森ホルン。さんにお話を伺いました。

ハングリー精神と好奇心旺盛な性格をエネルギーにし、現在のキャリアまで駆け抜けてきた虚無森さん。『弱みやコンプレックスは個性であり、価値である。多様性を認めあって、みんなが生きやすくなる世の中を作りたい』と虚無森さんはおっしゃっていました。

そんな虚無森さんの活動をshabellは1番近くで応援し続けたいと思っています。
shabellbaseでは、今後も様々なバックグラウンドを持った方を取り上げていきます。あなたの夢探しやライフプランに役立つヒントを是非見つけてみてください。

 

虚無森。さん
きょむもり|音楽家


1995年 神奈川県逗子生まれ。2歳よりクラシック音楽を始め、5歳から10歳まで子役事務所に所属。その後『音楽やアートで生きる希望を作る』をモットーに活動を始める。個人事務所『創増コンパス』を立ち上げ、芸能活動と自己表現活動を並行し表方と裏方の経験を積む。現在は『誰でも楽しめる音楽』を目的とした主催企画をしている。

個人事務所『創増コンパス』:https://kyomumori.com/8
note:https://note.com/sachihoanju/n/ne2a4b1d97f41

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虚無森ホルン。
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