「内定もらった…!でも、返事ってどうすればいいんだっけ?」
そんなふうに思ったあなた、大丈夫。ほとんどの就活生が最初は同じところでつまずきます。
内定承諾メールって、テンプレでいいの? 電話のほうがいい? 文面が硬すぎても変かな…?
この記事では、就活の最終ステップ「内定承諾メール」について、わかりやすく&具体的に解説していきます。
大企業とベンチャーで対応の違いは?メールと電話の使い分けは?
実際に使えるテンプレ・例文付きで、誰でもすぐに内定承諾メールが書けるようになります!
内定承諾メールとは何か?
内定承諾メールとは、企業からもらった内定通知に対し、入社の意思を正式に伝えるメールのことです。就職活動中は複数企業の選考が進むこともありますが、一度内定承諾の連絡を出せばその企業に入社する意思表示となり、基本的に就活は終了します。そのため、本当に入社する意思が固まった企業にのみ送り、慎重に内容を検討してから返答しましょう。
内定承諾メールでは、主に以下のポイントを伝えます
選考への感謝:まず、採用選考を経て自分を内定に選んでくれたことへのお礼を伝えます。面接や選考に時間を割いてもらった感謝の気持ちを忘れずに。長々と書く必要はなく、一文程度で簡潔にまとめましょう。
内定を承諾する意思:続いて、「御社からの内定をぜひお受けいたします」など、内定を受諾する意志を明確に伝えます。あいまいな表現は相手を迷わせる原因になるため避け、「承諾します」「入社いたします」等のはっきりした言葉で意思表示することが大切です。
入社後の意気込み(抱負):可能であれば、最後に「入社後は○○の発展に貢献できるよう頑張ります」等の抱負や意気込みを一言添えるのがおすすめです。長所や意気込みを詳述する必要はありませんが、前向きな姿勢を示す簡潔な一文があると好印象です。
以上の内容を踏まえ、内定承諾メールは内定への感謝と承諾の意思、そして今後の意欲をシンプルにまとめたビジネスメールになります。
次章から、メールと電話それぞれの連絡手段の違いや具体的な書き方について詳しく見ていきましょう。
内定承諾時のメールと電話の使い分け方は?
企業に内定受諾の意思を伝える方法としては、大きく「メール」と「電話」の2通りがあります。それぞれのメリット・注意点や、どう使い分けるべきかを解説します。
基本は電話?メールでも大丈夫?
一般的に、内定承諾の連絡は電話で行うのが望ましいとされています。電話は相手の反応を直接確認でき、その場で会話ができるため、確実かつ迅速です。また、直接声でお礼や意志を伝えることで熱意も伝わりやすいでしょう。
しかし、企業からの連絡手段に合わせることも大切です。たとえば内定通知自体がメールで届いた場合、そのままメールで返信しても失礼にはあたりません。企業によってはメールでのやりとりを前提にしていることもあるため、相手の指示や状況に応じて柔軟に対応しましょう。
メール連絡を選ぶシーン:
・企業から内定の知らせがメールできた場合、そのメールに返信する形で承諾の意思を伝える(件名は変えず返信)。
・就業時間外や週末など、企業担当者に電話をかけるのが適切でないタイミングの場合。
・電話だと緊張してしまい伝え漏れが心配な場合や、確認したい質問事項があり文章で残したい場合。メールなら記録が残る利点もあります。
電話連絡を選ぶシーン
・企業から内定の連絡を電話でもらった場合。その場でお礼を伝え、承諾する意思が固いなら電話口で了承して問題ありません。
・内定通知メールを受け取ったが、重要な確認事項がある場合や直接話したい内容がある場合。メールだとやりとりにタイムラグがありますが、電話なら即座に質問や相談ができます。
・承諾の意思表示に加え、熱意を直接伝えたい場合。声のトーンや言い方でより熱意や誠意が伝わることもあります。
要は、企業から指定や案内があればそれに従うのが第一です。特に指示がなければ、連絡しやすい方法で構いません。ただしどちらの場合も、内定を頂いたらできるだけ早めに連絡するのがマナーです。返事が遅れると「通知が届いていないのでは?」「辞退するのでは?」と企業側を不安にさせてしまいます。明確な期限がない場合もできれば当日中、遅くとも2~3営業日以内には返答しましょう。企業から回答期限を指定されている場合は厳守します。万一、他社選考の結果待ちなどですぐ承諾できない場合でも、その旨を一報入れておく配慮が必要です。
内定承諾は大企業とベンチャー企業で違いはある?
内定承諾の連絡方法自体に大企業とベンチャー企業で大きな違いはありませんが、対応のスタンスに若干の傾向差があります。
一般的に大手企業では内定承諾の期限が厳格に定められており、「◯日以内に承諾するか回答してください」と明示されることが多いです。人気企業ほど他社に流れられないよう早めの決断を求められるケースが多いでしょう。提示された期限を過ぎると内定辞退と見なされる可能性もあるため、注意が必要です。
一方でベンチャー企業や中小企業の場合、比較的柔軟に対応してくれる場合が多いと言われます。例えば「他社と悩んでいるので少し検討したい」と相談すれば、ある程度待ってもらえたり、内定後に社内の雰囲気を確かめる機会(懇親会やオフィス見学など)を設けてくれる場合もあります。大手ほど承諾期限を厳しく設定していない企業も多いようです。
とはいえ、これはあくまで傾向です。ベンチャー企業でも正式に書類で承諾を求められたり短期間で回答を迫られるケースもありますし、逆に大手でも学生の事情を考慮して柔軟に対応してくれるところもあります。要は企業ごとの指示に従うことが最優先です。また、「大手だから堅苦しく、ベンチャーだからフランク」というわけでもありません。どんな企業であっても基本的なマナーは共通ですので、丁寧さと迅速さを心がけて対応しましょう。
ちなみに、企業によっては内定承諾の手続きとして「内定承諾書」(入社誓約書のようなもの)への署名提出を求められる場合があります。大手企業を中心に、内定通知書や承諾書類を郵送してくるケースです。その場合は、書類に必要事項を記入し、速やかに返送します。お礼状(感謝の手紙)を添えるとなお丁寧です。
一方、企業によっては内定通知書や承諾書がまったくない場合もあります。書面が無くても電話やメールで「承諾済み」となっていれば正式な手続きとして問題ないため、心配な場合は企業に確認すると安心でしょう。
内定承諾メールの基本構成と書き方
次に、内定承諾メールを送る際の文章の書き方を解説します。件名から宛名、本文、署名に至るまで、それぞれのポイントを押さえておきましょう。基本のビジネスメールマナーに沿って書けば失礼にはなりません。それぞれ詳しく見ていきます。
内定承諾メールでの件名の書き方
メールの件名は、企業からの内定通知メールに返信する場合は変更せずそのまま返信するのがおすすめです。担当者は日々大量のメールを処理しているため、新規メールで件名が変わると過去のやりとりを探す手間が増えます。【Re:〇〇】という形で返信し、件名を変えないことで、相手はスレッド上で内容を追いやすくなります。
もし電話で内定をもらい、その後改めてメールで承諾連絡をする場合や、企業側から承諾連絡用のメールが特になく自分から新規メールを送る場合は、件名に「内定承諾のご連絡(自分の名前)」などと入れると一目で用件が伝わります。
例えば:
件名例(新規メールの場合):内定承諾のご連絡(山田太郎)
自分の氏名を入れておけば、担当者も「誰からの内定承諾か」がすぐ分かるので親切です。ただし、基本的には企業からのメールに対して返信する形が多いでしょう。
内定承諾メールでの宛名と冒頭挨拶
メール本文を開始する前に、宛名(送り先)を明記します。
ビジネスメールでは本文冒頭に「会社名+部署名+担当者名+様」を書くのが基本です。
たとえば、送信先が〇〇株式会社人事部の田中氏なら:
といった形で一行ずつ改行して書き出します。担当者名が分からない場合は「人事ご担当者様」としても良いでしょう。宛名の後に一行空けてから、本文の書き出しとなります。
本文の書き出しは、まず挨拶と自己紹介です。ビジネスメールの定型表現である「お世話になっております。」を使い、その後に自分の所属や名前を名乗ります。
新卒であれば「◯◯大学◯◯学部4年の〇〇〇〇(フルネーム)です。」のように大学名・学部学科・氏名を伝えると丁寧です(既に相手があなたの大学や経歴を把握している場合でも、名乗りとして入れる方が親切です)。
中途であれば「先日◯◯の面接を受けました〇〇です。」など、自分が誰かをすぐ思い出してもらえる一言を加えると良いでしょう。特に面接日程が空いていた場合や採用人数が多い企業では、「◯月◯日に面接していただきました〇〇です」といった情報があると担当者もわかりやすくなります。
例)
内定承諾のメール本文
挨拶・自己紹介の後、本題である内定承諾の旨を伝える文章を続けます。
構成要素は次のとおりです
選考結果へのお礼:「この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。」等、まずは内定通知への感謝を伝えます。
内定承諾の意思表示:「是非◯◯株式会社への入社をお受けしたく存じます。」等、内定を正式に受諾する意志を明言します。ここがメールの核となる部分です。言い回しは「入社させていただきたく存じます」「内定をお受けいたします」などが丁寧でしょう。曖昧な表現(「入社したいと考えております」「前向きに検討します」など)は避け、はっきり承諾とわかる表現にします。
入社への意気込み(抱負):余裕があれば一文で構いませんので「入社後は◯◯できるよう精一杯努力いたしますので、よろしくお願いいたします。」等、これから働くことへの前向きな意欲を伝えます。企業への貢献や成長意欲を示す簡潔な文が良いでしょう。
これらをできるだけ簡潔にまとめることがポイントです。長々と書くとかえって読みづらくなるため、全体でも5〜6行程度、3〜4文に収めるのが望ましいです。ビジネスメールでは簡潔さと思いやり(相手の時間を奪わない配慮)が大切です。
文章を作成したら、誤字脱字や敬語の間違いがないか必ず確認しましょう。内定承諾メールは今後の正式書類にも関わる大事な連絡です。変換ミスや誤字があると「詰めが甘い」と印象を下げかねませんし、敬語の誤用(二重敬語など)は違和感を与えます。送信前に落ち着いて読み直し、不安なら学校の就職課や信頼できる人にチェックしてもらっても良いでしょう。特に企業名や担当者名の誤りは失礼に当たるので注意してください。
また、メールのフォーマットとして、装飾や特殊な記号は避けましょう。太字やカラフルな文字、顔文字・絵文字などはビジネスメールには不要です。環境によって文字化けする可能性もありますし、カジュアル過ぎて失礼になりえます。シンプルなテキスト形式で問題ありません。
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内定承諾メールの結びの挨拶と署名
本文の最後は、結びの挨拶で締めます。
一般的なのは「それでは、今後ともよろしくお願いいたします。」や「何卒よろしくお願いいたします。」といった一文です。承諾の意思を伝えたあと、「つきましては〜」と続けて今後の手続きについて教えてほしい旨を軽く添えるケースもあります(例:「つきましては、入社までの手続き等につきましてご教示いただけますと幸いです。」など)。これは必須ではありませんが、今後の流れについて確認したい場合には付記してもよいでしょう。その際も長々と書かず一文程度に留めます。
結びの挨拶を書いたら、その下に自分の署名を記載します。ビジネスメールでは署名欄に連絡先を入れるのがマナーです。
新卒学生の場合、署名には以下の情報を入れると良いでしょう。
大学名・学部学科名(または所属組織)
住所(任意、書いても良い)
電話番号(携帯など日中連絡のつく番号)
メールアドレス(自分の連絡用。大学のアドレスでも可ですが、常用する個人アドレスの方が入社後も使えて便利)
署名例:
メール作成ソフトの署名機能を使っても構いません。とにかく氏名と連絡先は必ず明記しましょう。企業が何か追加連絡をしたいとき、メールの文面だけではあなたの電話番号が分からないので、署名で伝えておくことが大事です。
以上が内定承諾メールの基本構成です。以下にまとめ表を示します。
項目 | 書き方のポイント |
---|---|
件名 | 企業からの内定通知メールへの返信の場合、件名は変更せず「Re: ○○」のまま送る。新規メールなら「内定承諾のご連絡(自分の名前)」など用件がすぐ分かる件名にする。 |
宛名 | 本文冒頭に会社名・部署名・担当者名+様を明記する(例:「株式会社○○ 人事部 ○○様」)。担当者不明時は「採用ご担当者様」。その後に改行し挨拶へ続ける。 |
冒頭挨拶 | ビジネスメールの定型挨拶+自己紹介。例:「お世話になっております。◯◯大学◯◯学部の△△と申します。」採用担当者に自分が誰か伝わるよう面接日等を添えると親切。 |
本文内容 | 内定へのお礼、承諾の意思、入社後の抱負を盛り込む。 例:「この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。ぜひ貴社からの内定をお受けしたく存じます。入社後は御社の発展に貢献できるよう精進いたします。」など。いずれも簡潔に、明確に。 |
結び | 「それでは、今後ともよろしくお願いいたします。」等の締めの挨拶で締める。必要に応じて今後の手続き案内をお願いする一文を付けても良い。 |
署名 | 氏名・連絡先を記載する。【電話番号】【メールアドレス】は必須。学生は大学名も入れると良い。 |
このように形式自体は難しくありません。基本的なビジネスメールのマナーに沿って丁寧に、かつ読みやすくまとめることがポイントです。
では次に、実際の内定承諾メールの例文を、丁寧な表現のものとややカジュアルな表現のもの、それぞれ紹介します。
内定承諾メールのテンプレート例文【丁寧/カジュアル】
ここでは、実際に使える内定承諾メールの文例を紹介します。状況に応じて文章を調整し、自分の言葉として送れるよう参考にしてください。基本的には丁寧な敬語で問題ありませんが、企業の雰囲気によっては少しくだけた表現を使う場合もあるでしょう。本記事では「丁寧パターン」と「カジュアルパターン」に分けて例文を示します。
丁寧な内定承諾メール例文
まずは、より丁寧でフォーマルな表現を使った内定承諾メールの例です。比較的規模の大きい企業や、かしこまったやり取りが多い企業への連絡に向いています。
件名:Re: 内定のご連絡(○○株式会社)
宛名:○○株式会社
人事部 田中太郎様本文:
お世話になっております。
○○大学○○学部の山田太郎と申します。この度は、内定のご連絡をいただき誠にありがとうございます。
貴社から頂きました内定を、ぜひお受けしたく存じます。
入社後は、一日も早く貴社に貢献できるよう、精一杯努力してまいる所存です。それでは、今後とも何卒よろしくお願いいたします。
署名:
山田 太郎(やまだ たろう)
○○大学 ○○学部 ○○学科4年
住所:東京都○○…
電話:090-xxxx-yyyy
メール:taro.yamada@example.com
上記は比較的かしこまった敬語表現を用いた例です。承諾の意思表示に「お受けしたく存じます」という丁寧語を使い、抱負の部分でも「貢献できるよう精一杯努力してまいる所存です」と謙譲語を交えています。結びも「何卒よろしくお願いいたします」と改まった表現です。「貴社」「弊社」などの用語も正式なビジネス用語を使用しています。
フォーマルな場面ではこのような表現が適切ですが、場合によっては少し硬すぎる印象になることもあります。
カジュアルな内定承諾メール例文
次に、ややカジュアルでシンプルな表現の例文です。ベンチャー企業や社風がフランクな企業、あるいはこれまで担当者と砕けたやりとりをしてきた場合などに向いています。丁寧さは保ちつつも、過度に畏まらない言い回しにしています。
件名:Re: 選考結果のご連絡
宛名:○○株式会社
採用担当 佐藤花子様本文:
お世話になっております。内定のご連絡をいただきました山田太郎です。この度は内定のお知らせをいただき、ありがとうございます。
ぜひ御社からの内定をお受けしたいと考えております。
入社後は、御社で精一杯頑張りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。取り急ぎ、内定承諾のご連絡とお礼まで申し上げます。
署名:
山田 太郎(やまだ たろう)
携帯電話:090-xxxx-yyyy
メール:taro.yamada@example.com
こちらの例では、フォーマル例に比べ表現をやや平易にしています。例えば「貴社」を敢えて文中では使わず、「御社」(話し言葉ですがメール本文でも許容される場合があります)という表現で親しみやすさを出しています。
また「お受けしたく存じます」ではなく「お受けしたいと考えております」とするなど、少し口語に近いニュアンスです。ただしビジネスマナー上問題のない範囲でのカジュアルさに留めている点に注目してください。敬語自体は使い、「です・ます調」で丁寧に書いていることに変わりはありません。結びの挨拶も「よろしくお願いいたします」で基本を押さえています。
どちらのパターンにせよ、相手に失礼のない丁寧さは必須です。カジュアルパターンだからといって「!」「(笑)」を使ったり、「ありがとうございまーす」と伸ばしたりするのはNGです。当然ながらタメ口や過度にくだけた表現も避けます。あくまでビジネスメールとして適切な範囲で、文面の硬さを調整しているだけです。基本は丁寧パターンに沿って作成し、社風や担当者の雰囲気に応じて言い回しをマイルドにする程度にしましょう。
最後に、内定承諾連絡に関してよくある疑問や注意点をQ&A形式で確認します。
内定承諾に関するよくある質問(Q&A)と注意点
内定承諾の連絡について、新卒就活生からよく聞かれる疑問や気を付けたい点をまとめました。
Q1. 内定承諾メールを送ったのに返信がありません。どうしたらいい?
A. まずは送信先メールアドレスの間違いがないか確認しましょう。ありがちなのが、担当者のメールアドレスを一文字間違えて送信してしまい、相手に届いていないケースです。正しく送れているのに2~3営業日待っても返信がない場合は、念のため電話で問い合わせてみるのが安心です。「◯月◯日に内定承諾のメールをお送りしましたが、ご確認いただけましたでしょうか」と丁寧に問い合わせれば失礼にはなりません。
企業側も多数の内定者対応で見落としている可能性があるので、遠慮せず確認しましょう。
Q2. 内定の承諾は電話でしたけど、その後フォローでメールも送るべき?
A. 電話で内定承諾の意思を伝えた場合、改めてメールを送る必要は基本的にありません。電話口で既に了承の意思表示とお礼が済んでいるなら、それで連絡完了とみなして問題ないでしょう。ただし、「電話で伝え忘れたことがある」「質問しそびれたことがある」といった場合には、後からメールを送って補足するのはもちろん構いません。
例えば「先ほどお電話でお話ししました山田です。内定承諾の旨お伝えしましたが、一点お伺いし忘れたことがありメールいたしました…」という具合です。必要がなければ無理にメールを重ねる必要はないということです。
Q3. 他社の選考結果待ちで、内定承諾の返事をもう少し待ってほしいとお願いしたいがそれは可能なのか?
A. 率直に言えば、あまり歓迎はされませんが可能ではあります。企業側としては内定を出したら早めに意思を確認したいのが本音で、他社結果待ちを理由に返事を保留にされると不安になります。とはいえ就活生側にも事情があるでしょうから、どうしても待ってほしい場合はできるだけ早めにその旨を連絡しましょう。
伝える内容は、
(1)内定をいただいたお礼、
(2)現状他社選考待ちであること、
(3)◯月◯日まで返答を待ってほしいという具体的な期限、
この3点です。
例:
「大変恐縮ですが、第一志望企業の選考結果が◯月◯日に分かる予定のため、正式なお返事をそれまでお待ちいただくことは可能でしょうか」
とお願いしてみます。企業によっては了承してくれることもありますが、「待てても○日まで」と逆に条件を提示される場合もあります。お願いする以上、なるべく早く結論を出す努力はしましょう。なお、どうしても行きたい他社から内定が出た場合は、早めに最初の企業へ内定辞退の連絡を入れるのもマナーです(辞退連絡の方法は本記事の範囲外ですが、電話で謝罪・感謝を伝えましょう)。
内定をもらうことは、就活生にとって非常に嬉しい瞬間です。しかし、いくつかの事情でその内定を辞退せざるを得ない場合もあります。その際、特に悩むのが「どうやって断るべきか」という点です。直接顔を合わせての断るのは難しくても、誠実に断ることが大切[…]
Q4. 「とりあえず」承諾しておいて、あとで辞退するのはアリ?
A. 基本的にNGです。
迷う気持ちはあるかもしれませんが、内定承諾の連絡は企業との約束と捉えてください。一旦承諾の意思を示した後に辞退するのは企業にも他の就活生にも迷惑がかかります。企業はあなたから承諾をもらった時点で他の候補者への不採用通知を出したり、採用活動を終了したりします。それを覆すと、企業はまた採用活動をやり直さなければならず、スケジュールも大幅に乱れてしまいます。辞退された枠を埋めるために追加募集も難しく、誰も得をしない結果になります。
ですから、「第一志望がまだだから保険で承諾」はやめましょう。どうしても決めかねるときは上記Q3のように保留交渉を行い、それでも駄目なら泣く泣く一旦見送る決断も必要です。「とりあえず承諾しておいて後でやっぱり辞退」はマナー・モラル違反だと心得てください。
Q5. 電話で内定の連絡を受けた際のマナーは?
A. 最初の電話対応も大切です。内定の電話がかかってきたら、緊張するかもしれませんが落ち着いて明るい声ではきはき応答しましょう。
すぐに承諾する場合も、一旦保留したい場合も、まずは「内定のご連絡ありがとうございます」と感謝を述べるのが基本です。その上で承諾なら「是非御社に入社させていただきたく存じます」、保留したいなら「大変ありがたいお話でぜひ前向きに検討したいのですが、◯日までお時間をいただくことは可能でしょうか」とお願いする形にします。いずれにせよ、その場で返答を濁さないことが肝心です。難しければ明確に「検討させてください」と伝えましょう。
また、折り返し電話を自分からかける場合は企業の営業時間内(通常平日10~17時頃)にかけ、始業直後や昼休み直後・終業間際は避けるのがマナーです。電話をかける前に話す内容のメモを用意しておくとスムーズです。担当者が電話に出たら、「○月○日に内定のご連絡を頂きました○○です。本日はその件でお電話いたしました。」と冒頭で名乗りと要件を伝えてから本題に入りましょう。
不在の場合は無理に長話をせず、「改めてお電話いたします」と伝えて一旦切ります。その上で、同日中にメールを送り「お電話しましたがご不在でしたのでメールにて失礼いたします。内定承諾の件でご連絡差し上げました。」と承諾の旨を伝えておけば丁寧です。後で担当者から折り返し連絡が来るか、自分から再度電話しても良いでしょう。
まとめ
以上、内定承諾メールの書き方とマナーについて詳しく解説しました。
内定承諾の連絡は、就職活動における最後の大事なコミュニケーションです。迅速かつ丁寧に対応することで、社会人としての良いスタートを切ることができます。せっかく勝ち取った内定ですから、失礼のないようマナーを守りつつ、しっかり承諾の意思を伝えましょう。内定者としてこれから企業の一員になる自覚を持ち、気持ち良く入社日を迎えてください!