職場にはいろんな人間が集まり、仕事をしています。ある種、コミュニティともいえるかもしれません。なので、自分に合う人間、合わない人間たくさんいると思います。
しかし、こんなケースはどうでしょうか?
Aさんが、Bさんに挨拶をしました。
しかし、BさんはAさんに対して挨拶を返しませんでした。
BさんやCさん、Dさんの三人が集まって楽しそうな会話をしています。
Aさんが「なんの話をしてるの?」と会話に参加すると、空気がシーンとしてしまいました。
これは、実際に職場で無視をされたことがあるという経験を持つ人の体験談です。
仕事をするための場所で、同僚や上司から無視されるというのはどうなのでしょうか?
そんな時の対処法を考えていきましょう。
職場で無視をされると言うこと
職場で相手を無視する行為は、精神的に相手を追い詰める陰湿な「いじめ」に当たります。無視されるということは、まるで自分が存在しないかのように扱われることであり、想像するだけでも非常に辛いものです。
多くの会社員は、職場で長時間を過ごします。そのため、職場での円滑なコミュニケーションは不可欠です。もしコミュニケーションが途絶えると、業務に支障をきたすだけでなく、精神的なダメージを受け、健康的な生活を送れなくなることもあります。最悪の場合、退職に追い込まれることもあるでしょう。
このように、「無視」は人を精神的に追い詰め、その人の人格を傷つけ、最終的には会社を辞めさせることにもつながりかねません。その意味で、パワーハラスメント以上に悪質な行為とも言えます。
どのような理由があっても、無視が正当化されることはありません。
職場での無視はハラスメントに当たる?
職場で他人を意図的に無視をするという行為は、パワーハラスメント(パワハラ)に該当する可能性があります。
*パワーハラスメント…①優越的な関係を背景とした言動であり、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものであり、③労働者の就業環境を害する行為のことです(労働施策総合推進法30条の2第1項)。
これらの①から③の条件を全て満たすものをパワハラといいます。
またパワーハラスメントは、以下のような種類に分類することができます。
相手の人格を否定したり、他人の前で罵倒したり、必要以上に叱ったりすることなど
【身体的な攻撃】
叩いたり、殴ったりすること。意図的に相手の身体を傷つけることなど
【過大な要求】
時間内に終わるわけがないような業務量を押し付けたり、相手の能力以上の仕事を無理やり押し付けること。
【過小な要求】
相手に対して無意味な仕事や雑用など、能力やスキルに見合わないような過小な仕事を必要以上に押し付けること
【人間関係からの切り離し】
職場内のコミュニケーションに混ぜなかったり、交流や会社行事の参加などを不当に妨害すること
【個の侵害】
仕事には関係の無い、個人のプライベートに対して執拗に聞いたり、家族や親族などの悪口を言うこと
つまり、職場における無視は、優越的な関係を背景としています。また、無視をする必要は業務上ありません。そのため、無視は正当な行為と言えません。
厚生労働省の統計によると、「人間関係からの切り離し」は、「精神的な攻撃」「過大な要求」に次ぐ相談件数となっており、多くの人がこのパワーハラスメントに悩まされていることがわかります。
\\キャリアのプロに相談してみる//
職場で無視される状況の具体例
職場で無視をされるということを具体的に考えてみましょう。
職場で無視をされる状況は、
・上司
・同僚や同期
・部下
が考えられます。
職場での無視はどのようなケースが想像できるでしょうか?
職場で無視される状況の具体例①:上司
まず、職場で無視をされる状況として考えられるのは、「上の立場」の人間からの無視です。
上の立場の人間が無視をしてしまうと、その状況が周りの人間にも伝染していく可能性が考えられます。状況が伝染してしまうと、「みんなが無視して当たり前」のような空気が出来上がってしまい、会社で仕事をするとなると、とても居心地の悪い職場になりかねません。
では、上の立場の人間からの無視にはどのような例があるでしょうか?
・仕事の指導を自分だけしてもらえない
・業務に必要な資料を共有してもらえない
・メールや連絡に返事をしてくれない
・部署などで開催される飲み会に呼んでもらえない
・会議に参加しても、発言させてもらえない
・決済の印鑑を書類に捺してもらえない
職場で無視される状況の具体例②:同僚や同期
同僚や同期は上司と違い、密接な関係を築きやすいこともあると思います。
同僚や同期は仕事がきつい場合でも、お互いに励まし合って支え合えるような仲間になるような存在です。そのような関係であったにも関わらず、急に無視をされるようなパワハラまがいのことをされてしまったら、とても耐えられたものでは無いかもしれません。
では、同僚や同期からの無視にはどのようなケースが考えられるでしょうか?
・舌打ちや咳払いをすれ違うときにされる
・同期のSNSやグループチャットなどに自分だけ参加させてもらえない
・会話に入ると、気まずい顔をされる
・同期の集まりに参加させてもらえない
・仕事などの伝達事項を共有してもらえない
職場で無視される状況の具体例③:部下
実際には、部下からも無視をされるというケースも存在します。
その場合でも、業務においては立場が下の人間が無視をした場合でも、パワーハラスメントは成立することもあります。パワーハラスメントにおける優越的な地位は、職権などによる上下とは限りません。
では、部下から無視をされるケースにはどのようなものがあるのでしょうか?
・相手のミスについて注意をしたら、それ以降避けられた
・直属の部下であるにも関わらず、別の上司の言うことしか聞かない
\\キャリアのプロに相談してみる//
職場で無視をされやすい人の特徴
では、職場で無視をされやすい人にはどのような特徴があるのでしょうか?
無視をされやすい、無視をされてしまうような人には、しっかりとした原因があります。どんなことで相手が無視をしようと思ったのか、迷惑だと感じたのか、相手が失礼だと思ったのかを知りましょう。
・空気が読めない
・何度も同じ失敗をする
・自分の意見を積極的に言わない
無視されやすい人の特徴①:人の話を聞かない
人の話を聞かないと言うのは、相手に自分が無視をされてしまった時に文句を言えません。
相手の意見に耳を傾けなかったり、自分の意見をどうしても押し通そうとしているとこの人には何を言ってもダメだと思われてしまい、無視をされることにも繋がります。
まずは、積極的に相手の意見を聞いて、受け入れることを始めてみましょう。組織として仕事をする以上、協調性を持つことは大切です。
無視されやすい人の特徴②:空気が読めない
同僚たちが楽しく会話をしている中に混ざってみたら、急に空気がピリついてしまった。
これは、自分が過去に空気が読めなかったことがあるからかも知れません。その場の空気を考えず、思ったことをついつい言ってしまうと、相手の地雷を踏んでしまい、結果的にあいつと喋るとろくなことがないと無視されることにもつながってしまうかも知れません。
どのタイミングで、どの場所で、どのような発言をするかは慎重に検討しましょう。
無視されやすい人の特徴③:何度も同じ失敗をする
何度も同じ失敗を繰り返してしまっていると、指導する側も流石に我慢ならないものがあります。
「この人には指導しても意味がない」と思われてしまったら、この人に対して割く時間がもったいないと思われる可能性があります。
能力が低いと思われてしまうのは、職場で仕事をする上で非常にリスクのあることです。
無視されやすい人の特徴④:自分の意見を積極的に言わない
会議などをしている時に積極的に自分の意見を言わない人も無視されることにつながってしまうかもしれません。
自分の意見が無いと、次第に相手にされなくなります。その結果、無視ということになります。
\\キャリアのプロに相談してみる//
職場で上司や同僚から無視をされた時の対処法
職場で無視をされた時の対処法を紹介していきます。
社内に信頼できる仲間を見つける
弁護士に相談してみる
無視をされた時の対処法①:「無視」であることの証拠を残す
まずは、「無視」をされていることに対して気がついたら、本当に相手が悪意を持って無視をしているのかを確認しましょう。
相手に悪意があって無視をしている場合は、パワーハラスメントにも該当します。これに対して、相手が気がついてないだけで、たまたま無視になってしまった場合は、パワーハラスメントにはなりません。まずは、冷静に判断をしましょう。
悪意のある無視であると、判断できた場合は無視をされたという証拠を残しましょう。
・無視された時の状況を記録したメモ
・会社に対して相談した時の内容や、経緯
・職場での無視を目撃した第三者の証言
無視をされた時の対処法②:社内に信頼できる味方を見つける
まずは、社内で解決できる方法を検討してみましょう。
信頼できる同僚や上司を見つけて、相談しハラスメントを受けているという現状を知ってもらいましょう。
ハラスメントが起こっているという会社の現状を知らない上司や同僚の方が多いです。まずは、問題を誰かに知ってもらい、事実として認識されれば、加害者の立場も少しずつ悪くなり、ハラスメントがなくなるということも考えられます。
無視をされた時の対処法③:弁護士に相談してみる
最終的な対処法として、無視をした相手を訴えるということもあります。
職場での無視は、相手に対して精神的な攻撃をしていることでもあります。無視をするというパワーハラスメントに対してしっかりと、裁判で慰謝料を請求するということもできます。職場で無視をされた精神的苦痛を、相手にわかってもらうという意味でも裁判は有効かも知れません。
\\キャリアのプロに相談してみる//
まとめ
今回の記事では、職場で無視をされることはパワーハラスメントに該当することを説明しました。
無視は、とても幼稚で許されない行為です。無視をされてしまった人が諦めてしまう必要はありません。まずは、記事に書いてある対処法を試してみましょう。
しかし、どうしても今の職場で働き続けることがしんどいと感じてしまう場合は、転職を検討してみてもいいかもしれません。
まずは話してみませんか?
どうやったら転職ができるかわからない、自分に合う会社がどんなところかわからないという方はぜひ、こちらの記事も読んでみてください。
キャリアチェンジの悩みや不安を解消するWEBサービス「しゃべりお」では、キャリア相談のプロ“キャリアコンサルタント”へ無料でキャリア相談を行うことができます。キャリアコンサルタントは、2016年より国家資格化されたキャリア選択、キャ[…]
キャリアコンサルタントとのカウンセリングを重ね、本来の自分のやりたいことや価値観を洗い、転職活動に活かすことができるサービス【しゃべりお】なら、今抱えている悩みを解決させられるかもしれません。
カウンセリングで話した内容は”ポートフォリオ”として、従来の履歴書や職務経歴書では伝えきれない”あなたらしさ”が蓄積されます。
自分では気づきにくい魅力や言語化しにくい価値観をプロの力で可視化させ、本当の適材適所を体感してみませんか。
\\キャリアのプロに相談してみる//
生徒 自分にだけ当たりが強い上司や先輩がいる。 やめたいと思うのは甘え? 当たりが強くされたときの対処法を知りたい。 職…